7200☆桜花爛漫〜桜花賞〜 | 九頭馬(万事馬九行久)~Ver.16.7

7200☆桜花爛漫〜桜花賞〜

今年は桜の開花が記録的な早さで、阪神競馬場の桜もほとんど散ってしまっている。桜花賞名物の3〜4角の桜をバックにして走る馬たちの姿も例年とは違う光景になりそうだ。

今年の話題は、なんと言っても白毛馬ソダシだろう。白毛馬初のGⅠ馬になり、今回は白毛馬初のクラシック勝利がかかる一戦。前日発売も堂々の1番人気だ。
 しかし、勝つにはかなり高い壁を乗り越える必要がある。まず、1番人気の不振。過去10年で1番人気は[1.3.1.5]で信頼度はイマイチ。半数は着外に沈んでいる。また、阪神JFからの直行馬の不振。該当馬は4頭で[0.1.0.3]。連対率25%は心許ない数字だ。
 桜花賞というレースの性質も直行馬不振に拍車をかける。牝馬にとって阪神JFと桜花賞とどちらが重要なのかは言うまでもなく、ここ目標の馬たちが揃うのでメンバーレベルも上がってくる。さらに、阪神JFよりも瞬発力勝負になりやすいレース傾向も、ソダシには不利だろう。
 近3年の1番人気は何れも阪神JF勝ち馬だが、桜花賞ではそれぞれ②④②着に敗れている。阪神JFを勝ち桜花賞を1番人気で勝ったのは、10年アパパネまで遡る。ソダシが勝てば大いに盛り上がるが、勝利への道は険しく感じる。

2番人気は[5.3.0.2]で連対率8割は軸には最適で、過去10年の三冠馬、12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイ、20年デアリングタクトは何れも2番人気だった。前日2番人気のサトノレイナスには追い風のデータになる。
 サトノレイナスの阪神JFはスムーズではない競馬でハナ差2着。終いのキレは勝ち馬を上回っており、桜花賞のレース傾向にも合う。問題はゲートの遅さだが、GⅠでの出遅れは致命傷になるだけに、スタートですべてが決まりそうだ。陣営は出遅れた場合に包まれる内枠よりは「外枠希望」だったが、さすがに大外枠は不利に映る。最後入れはプラスだが。

桜花賞といえば、ディープインパクト産駒。過去10年で最多の5勝、トータル[5.4.2.28]で3着内11頭は4頭のダイワメジャーを大きく引き離している。桜花賞と同舞台の土曜日の阪神牝馬ステークスもディープ産駒のワンツー。母父ディープが3着で馬券圏内を独占した。阪神外回りはディープの庭だ。
 今年はディープ産駒がサトノレイナスを含む3頭で母父ディープが2頭いるが、中でもディープとアパパネの夢の三冠馬同士の配合馬アカイトリノムスメは注目馬の1頭だろう。デビュー戦で負けて桜花賞まで連対率100%は母アパパネと同じ。違うのは、母が阪神JFとチューリップ賞で関西遠征を経験していたのに対して、この馬は関西遠征が初めて。母よりも馬格がないので馬体減りが懸念される。走りも桜よりはオークス向きに映る。

父ディープではないが、ディープの直仔のミッキーアイル産駒のメイケイエールは前日3番人気。気性面の荒さは前走でピークに達していたが(笑)、それでも勝つのだから強いという意見がある。それに関しては否定しないが、個人的にはチューリップ賞のレース回顧にも書いた通り距離は長いと思うし、スプリンターになったら今以上に強いと思う。レース回顧では逃げた方がいいとも指摘した。それは武豊も同様だったようで、「外枠だったら(←ココ重要!)逃げた方がいいかな」と桜花賞前に語っていた。なぜ外枠なのかは今までの内枠と外枠の走りを見れば明らかだが、道中は外目追走でストレスを与えないのがベストの馬。チューリップ賞も最内枠で包まれたから暴走したわけで、今回の4枠は微妙。ユタカからアドバイスを聞いた横山典なら逃げの選択をする可能性が高そうな気がする。

同じくディープ直仔のキズナ産駒ソングラインの素質も相当だ。
 3戦3連対の成績だが、前走の紅梅Sは馬場の悪い内目から突き抜けて好時計勝ち。2走前の未勝利勝ちはアカイトリノムスメが勝った同日の赤松賞を0秒4上回った。2頭とも出遅れて4角9番手から差し切ったが、上がり3ハロンの脚はアカイトリノムスメに0秒2劣っただけ。未勝利戦の方がペースが速かったのでスローの上がり勝負だった赤松賞よりも評価は上。桜花賞向きなのもこちらだ。初の右回りと初遠征はマイナス材料だが、馬格があって前走で中京遠征は経験済みなので関西への輸送もそれほど気にならないだろう。大一番に強い鞍上も魅力で、ダービーに登録があるのもポイント。陣営の期待も高い。


【結論】
◎ソングライン
○サトノレイナス
▲ソダシ
☆メイケイエール
△アカイトリノムスメ

ソングラインの単勝
馬連◎ながし
3連複◎軸1頭ながし
3連単◎1着ながし。