6943☆「速さに秀でる」馬、ビワハヤヒデ逝く | 九頭馬(万事馬九行久)~Ver.16.6

6943☆「速さに秀でる」馬、ビワハヤヒデ逝く

先週、93年の年度代表馬ビワハヤヒデが死んだ。
繋養先の北海道日高町の(有)日西牧場によると、死因は老衰だという。30歳。大往生だろう。



ビワハヤヒデは皐月賞とダービーは共に2着惜敗だったが、ラスト1冠の菊花賞は2着ステージチャンプに5馬身差をつけるレコードV。有馬記念も2着になり年度代表馬に輝いた。

ビワハヤヒデの強さの特徴は、どんな距離でも強かったことだろう。勝ち鞍は距離1400〜3200mと幅広く、4度のレコードを記録。距離体系が確立した現在の競馬では考えられないし、先行押し切り型のスタイルは常に安定していた。デビューから15戦連続連対は、シンザンの19戦に次ぐ記録。実に強かった。
大きな顔も特徴的で、ハヤヒデが走ると芦毛の馬体と合わせて、どこにいるかが一目で分かった。強いだけではなく、見た目の愛嬌も持ち合わせていた。

ラストランとなった94年秋天で生涯初の4着に敗れ、屈腱炎を発症して引退。有馬記念でのナリタブライアンとの兄弟対決は幻となってしまったが、今でも時々、ハヤヒデが無事だったらどちらが勝ったのだろうかと、永遠に解けない謎に思いを馳せる。

共にクラシックを戦ったナリタタイシンも今年の4月に他界。残ったのはウイニングチケットだけになった。チケットはまだ元気だという。2頭の分まで長生きして欲しいと願う。


写真はウイニングチケットの近影。
まだまだ元気そうだ。