蓼科紀行(2013.7.29~31) | 80代。マダムクニコの人生ブラボー!

80代。マダムクニコの人生ブラボー!

コピーライター歴30年以上。
映画評論も。
70代で、仕事を娘に譲り、今は
のんびり余生を楽しんでいます。
日記のブログは初めてですが、映画や旅、グルメ、俳句、芸術、読書など、自分史の積もりでいろいろ書いていきます。


マダムクニコの人生ブラボー!
 アイルランド2週間の旅から帰国して5日目。連日の猛暑に耐えかねて、5歳の孫と娘の姑、我々夫婦の4人で、涼しい信州に出かけた。
 常宿に電話したところ、一番悪い部屋しか空いていなかったが仕方がない。


 雨のため、ゆっくり出発。孫は両親と離れての旅は初めてなので、やや緊張気味。
昼食は駒ヶ根S.Aでソースカツ丼。孫は天ぷらそばにしたが、食欲ゼロ。


 宿は15:00チェックインを目指していたが、宿の近くの「無藝荘」が開いていたので飛び込む。蓼科の夏は混むので、オフシーズンに行くことが多く、ここはいつも閉館していた。


小津安二郎監督が、1957年~没年の62年まで過ごした山荘で、『東京暮色』『彼岸花』『お早う』『浮草』『秋日和』『小早川家の秋』『秋刀魚の味』の7作品を執筆した。
 製糸業で名高い片倉家の別荘を借りていたもので、築150年を超える藁屋根の古民家だ。いろり火で煤けた部屋の佇まいがすばらしく、どこからか小津さんが現れそうな気がする。


 15:30、「ホテル親湯」にチェックイン。早速、貸し切り露天風呂に入る。孫は専用の浴衣がうれしいらしい。山と川の眺めが抜群なので、温泉好きの孫も大喜び。一般露天風呂にもはしごして、景観と湯を堪能した。


 お楽しみの夕食は、「蓼科キュイジーヌ」と称する料理長渾身の創作料理全8品。和と洋のコンビネーションの妙が売りで、熱いものは熱くして一品ずつ運ばれてくる。蓼科牛のステーキは最高!
 地ビールで乾杯した後は、地酒の「真澄」など。
早寝早起きの孫に合わせて、21:00には就寝。


・初体験いろり見し子の夏帽子
・小津さんの幻ふっと夏の雨



2日目は曇ってはいたが、晴れそうなので車山に向かう。
 2年前の冬、白樺湖のスキー場に孫と来たので立ち寄ってみる。夏は牧場のようにポニーや山羊がいて、えさをやることができる。孫は動物好きなので、喜んでにんじんを食べさせていた。


やっと晴れてきた。車山のリフトは涼しくて気持ちがいい。乗り継いで山頂(1925メートル)まで行く。
 360°の展望のはずだが、ガスっていて遠望は無理。孫は「ヤッホー」を試みるが、ガスに吸収されて返事はなし。


 散策すると、コバイケイソウ、オオバギボシ、ヤマホタルブクロ、ウスユキソウ、ハクサンフウロなどがちらほら。リフトの中間地点(1698メートル)では、ニッコウキスゲの群落が楽しめた。
 近年は鹿害が酷いので、フェンスで囲われている範囲のみ咲いている。以前は、自動車道路からでも眺めることができたのだが・・・。


信州に来たなら、昼食はやっぱりざるそば。ということでそば屋を探す。 姫木平にある、東京からの移住者が経営するカレーと手打ちそばの店にする。天ぷらがないのが寂しいが、そばは絶品だった。


 午後から乗馬体験ができる鷹山ファミリー牧場へ。孫はポニーでは物足りないらしく、一番背の高い馬にひらりと乗った。
 今冬、タイで象乗りを2度経験しているので平気だという。引き馬でゆっくり牧場内を1周。何と得意そうに手を振るではないか。ひやりとした一瞬だった。


宿に戻り、昨日と同じく露天風呂をはしご。美味しい料理に舌鼓。地ビールの後はワインにしたが、いまいちだった。


・幼子にこだま返さず雲の峰
・親子山羊ぬっと顔出す夏の霧



3日目は快晴。北八ヶ岳ロープウエイで2237メートルの坪庭へ。溶岩台地を一周する。冬も来たが、この5月も雪渓の残る中を散策した。

 今は高山植物が真っ盛り。ゴゼンタチバナ、ハクサンフウロ、ハクサンシャクナゲ、オトギリソウなどが、溶岩の間から可愛らしい顔を見せている。

展望台からは南アルプスと八ヶ岳の雄姿が望めた。ここから北岳がくっきりと見えるので、 お気に入りのスポットだ。


 孫は高山が苦手なのか、気分が悪そう。早々に下り、蓼科湖畔のレジャーランドへ。
 ゲームをしたり、メリーゴーラウンド、パイレーツなどに乗ったらご機嫌になった。

4人で白鳥の足漕ぎボートに乗る。魚の目線に近くなり、涼やかで気持ちがいい。鴨の群れ、アメンボウ、フナなどの魚影を追いかけながら、湖を一回り。


 昼食のそば屋を探しながら、諏訪インターチェンジに向かうそば屋街道をひた走る。とにかく多い。数えていたらこの道沿いだけで26軒あった。地元の人が勧めてくれた店に入る。14時ごろだったのに大変混んでいた。


 天ざるを注文。さすがにめちゃくちゃ美味しい。春に来たときは定休日だったので、他の店にしたが、そこよりもかなりいい味。
孫もそば好きなのでぺろりと平らげた。


さて、帰宅。孫と娘の姑を送り届け、自宅に着いたのは18:00。焼き鯖寿司と切り漬けの土産を開いて、ビールで乾杯!


 孫との初旅は実に楽しかった。全てが孫中心なので、何もかも新鮮だった。3人の大人に囲まれて、さぞ気を遣ったことだろう。孫の優しさに触れて、元気百倍の私である。


・アルプスを見せては隠す夏霞

・曲がる毎そば屋の暖簾夏盛ん


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