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行動遺伝学者に聞く「子供が勉強に向いていないとしたら、親はどうするべき?」
という質問に行動遺伝学者が回答する内容になっている記事です。
ご興味のある方は読んでみてくださいね。
私が注目したのは後半の部分です。
Q.試験での成績の差異の半分は知能で説明できますが、残り半分を説明するものは何なのでしょうか。
その3分の1は「根性がある」とか、
「成熟している」などの個人の特徴です。
それとは別の約4分の1がメンタルヘルスです。
落ち込んでいる子供や不安に悩まされている子供は成績が下がります。
つまり、学業成績は、知能が最重要な要因であるとはいえ、単に知能だけの話ではないのです。
あたりまえですが
成績は遺伝的な知能だけではなく
努力を継続できるかとか
どれだけ目的意識を自分で持って取り組めているかとか、一緒にがんばれる仲間がいるかとか、あとは精神年齢が高いかどうか、など
そういったメンタル面も成績に大きく影響するのです。
たとえば親子関係が悪くなっていたり
子どもの受験をめぐって両親が言い争いをしていたりしても、それが成績に悪影響を及ぼします。わが家も経験済みです。
たとえ子どものいるところでは喧嘩していなくても、子どもの前では笑顔で居ても、成績に如実に現れたので驚いたものでした。
成績を上げるには単に知育だけを取り組めばよいのではなく、円満な夫婦・家族関係、友達関係、本人のやる気などいろんなものが必要となってきます。遺伝だけですべてが決まるわけではないのです。
しかし、言っておきますが、私は遺伝の影響も、いろいろある影響の一つでしかないと言っています。これは確率の話であり、少しも決定論ではありません。なぜなら、ここで問題になっているのは、小さな効果を持つ多数の遺伝子のことだからです。
ということで、顔や体型が親に似るように、知能や才能が似る面もあるけれど、決してそれだけで決定されるような単純なものではない、ということをお伝えしたく、前編後編に分けてお送りしました。
前編だけをお読みになられて、ご不快なお気持ちにさせてしまった方々へは心よりお詫び申し上げます。