毎日空を見上げてる
毎日
毎日

僕は沼になってから
ずっとここを動いていない

いつか、雲になれたら
欲してばかりの同じ毎日


水辺の白鳥
綺麗だな
あの白い羽を黒く染めたい
空飛ぶ羽を汚したい


羽の欲しさに取り込んだ
妬みと卑しさで奪い取った
大きな両手で包み込んだ

その羽は透き通り
その肌は暖かかった

初めて触れる生暖かさ
徐々に浸食する暖かさ

僕は沼で冷たい沼で
空に憧れる汚い水で
綺麗な君に触れていた
君はまるで夢だった


君は君で夢中だった
沼独特の生暖かさに
特定の夢を描いてた

きっとやもしかしたらのたぐい
夢や希望と変わらぬ可能性

ふいに目覚めて
理由も言わず去って行く


沼は己をやり直せず
未だ沼のまま
ただただ心で涙を流し
雨の訪れを待っている

沼を押し流してくれる
大量の強制力を待っている

やがて雨で沼は溢れ
熱い太陽が空に誘う


沼は憧れた空に浮かんだ
温もり残した君をさがした

君は輝く羽を虚空にのばしていた



両手を伸ばした
さぁ、もう一度暖かい沼へ

生暖かい愛情の中
止まった時間の食い潰しが幸せだ


でも沼にはもう、大きな両手はなかった

微かな雫
それが今の沼の形

華麗に舞う白鳥の姿を
遠くまで見守るしかない
もう沼は沼じゃなく
霞み消え行く白鳥に
_____と呟いた

だって今は憧れの中だ
空の自由に両手を伸ばした


それが寒い場所であっても。