【AFP=時事】29日に行われた

19-20ドイツ・ブンデスリーガ1部、

第24節の1899ホッフェンハイム(1899 Hoffenheim)対

バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の試合で、

ホッフェンハイムの支援者を侮辱する

横断幕が出されたことを受け、

両チームが試合の続行を拒否する出来事があった。

【写真】バイエルンのサポーターが掲げた横断幕

 この試合では、

アウェーへ遠征してきたバイエルンサポーターの陣取る一画で、

「ブンデスリーガは約束を違え、

くそったれのホップが今も居残っている」という、

ホッフェンハイムを後援する

ディートマー・ホップ(Dietmar Hopp)氏を軽蔑する

横断幕が掲示されたため、長い中断が入った。

 バイエルンは、ハンジ・フリック(Hansi Flick)監督や

カール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)社長ら

とともにチーム総出で横断幕を片付けるよう要請したが、

最終的にファンが応じなかったため、

試合は両チームが最後の約10分間のプレーを拒否し、

敵味方でパスを交換し合う異様な状況のまま

終了のホイッスルを迎えた。

 ルンメニゲ社長は、「FCバイエルンの名を汚した」

「無秩序な者たちのことが非常に恥ずかしい」と話し、

問題のファンに「全力で対処する」ことを誓った。

「遅すぎたかもしれないが、

きょう、ブンデスリーガ全体が

こうした無秩序な者たちに対して

行動を起こすべき瞬間が訪れた」

「われわれはともに立ち上がる必要がある。

あまりにも長く目を閉ざしすぎたが、

これはサッカーの醜い一面だ」

 ドイツサッカーリーグ機構(DFL)の

クリスチャン・サイファート(Christian Seifert)

最高経営責任者(CEO)は試合後、両チームに対して

何らかの処分を下すことはないと示唆した。

サイファートCEOは、両チームが

「模範的なやり方で状況に対応し、

サッカー文化の一部にはびこる勝手なルールに対して、

ああいった行為を容認しないという明確なメッセージを発した」

と話している。

 試合はバイエルンが6-0で勝利。

今季リーグ戦25得点の

ロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)が

負傷により1か月離脱するとみられる中、

5選手が得点者に名前を連ねて

エース不在も問題にならなさそうな印象を残した。

 他会場では、

ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)が

1-0でSCフライブルク(SC Freiburg)との激戦を制し、

首位バイエルンとの勝ち点差を維持した。

 強風の吹く本拠地

ジグナル・イドゥナ・パルク(Signal Iduna Park)で、

15分にトルガン・アザール(Thorgan Hazard)の

絶妙な折り返しに

ジェイド・サンチョ(Jadon Sancho)が合わせて

今季リーグ戦14ゴール目を決めると、

この1点を守り切って勝利した。