菊花賞(G1、芝3000メートル、20日=京都)へ向けて、

神戸新聞杯3着のワールドプレミア(牡、友道)が16日、栗東坂路で追い切りを行った。

単走で4ハロン54秒4-12秒7。(日刊スポーツ)

【写真】武豊騎手を背に単走追い切るワールドプレミア

 友道師は

「間隔が詰まってますし、先週ジョッキー(武豊騎手)が乗ってしっかりやってるので、

今週はうちの助手が乗ってしまいを伸ばす感じで。指示通りうまくいったと思います」と話した。

状態については「春までは競馬を使った後に結構ダメージがあったけど、

今回は使ったダメージがまったくなく(前走後の)週明けからすぐに乗り出せた。

初めてと言っていいくらい順調に迎えられる」と、仕上がりは上々の様子だった。

 

 

 阿寒湖特別で3勝目を挙げたヒシゲッコウ(牡、堀)は、ウッドコースで単走追い。

前2頭の併せ馬を追いかける形で5ハロン66秒9、上がり37秒7-12秒6(いっぱい)を出した。

【写真】新馬戦を制したヒシゲッコウ

 上原助手は「行き脚が鈍いのでそこを課題としてやった。

併せたかったが、もともと動かないタイプ。この馬としてはいい。

ゴール後も伸ばしてしっかり負荷はかかっている」。

前走で2600メートルを勝った経験が生きれば怖い存在になる。

 

 

 サトノルークス(牡、池江)は初コンビとなる福永騎手を背に

Cウッドで6ハロン84秒4-11秒9。

ジャンダルム(古馬オープン)を3馬身追走し、併入した。

【写真】東京競馬場に到着したサトノルークス

 鞍上は「乗りやすいし動きはいい。

重厚感ある走りだったし、体も大きくみせる」と初コンタクトに好評価だった。

前走のセントライト記念は中団からしぶとく伸びて2着。

池江師は「重馬場で走りづらく窮屈なところもあったが、伸びてきた。

能力の高さを再確認した」と振り返る。

たたき2走目で迎える本番には

「使っての上積みもありそうだし、ジョッキーと手も合いそう」と期待を寄せた。

 

 

 タガノディアマンテ(牡、鮫島)は栗東Cウッドで併走追いでパワフルな動きを見せた。

鮫島師は「動きはまずまず。春よりも体が大きくなって成長している」

と状態に手ごたえを感じていた。

 クラシックにフル参戦し皐月賞6着にダービー9着だが、ダービーでは不利もあった。

「スムーズならもっとやれていたと思うし、あの内容を見た限り長い距離でもやれそう。

3000メートルでも」と期待する。

 

 

 前走のセントライト記念3着だったザダル(牡、大竹)は

美浦ウッドコースで併せ馬で追い切られた。

前の馬の後方にぴたりとつけて、直線で半馬身先着した。

馬なりのまま余力を残しての最終追いだった。

 大竹師は「前走は初の重賞で太めの残った馬体で3着。

今回は10キロくらい絞れているし、態勢は整っている。

ただ輸送がどうか。阪神でデビューする予定が、馬運車で暴れて取り消しに。

いろいろ工夫はするが、長距離輸送をクリアしてくれれば」と語った。

 

 

 条件戦連勝でG1に挑むホウオウサーベル(牡、奥村武)は、

蛯名騎手が騎乗して美浦ウッドコースで追い切られた。

併走馬を4馬身追走して、直線で併せてそのまま併入した。

 蛯名騎手は「相手に併せる軽い感じの追い切り。

輸送もあるし、余力を残した。

おっとりとしていて気性がおとなしい馬なので、距離は大丈夫だと思う」と語った。

自身は01年にマンハッタンカフェで菊花賞を勝っているが、

「そんなに前だっけ? ついこないだのような感じ」と話していた。

 

 

 2歳時に重賞2勝しているニシノデイジー(牡、高木)は、

今回コンビを組むルメール騎手が騎乗して美浦ウッドコースで追い切られた。

 併せ馬で僚馬を突き放してゴールと絶好の動き。

初めて騎乗した同騎手は「すごくいい追い切り。自分から加速していた。

ダービー5着とG1でも頑張っている」とパートナーに期待を込めた。

高木師は「リズムが良かったし、

調教でも成長した。精神的に落ち着きが出ている」と語った。

 

 

 セントライト記念の勝ち馬で菊花賞を回避したリオンリオン(牡3、松永幹)は、

左前脚の浅屈腱炎と診断された。

16日に松永幹師が明らかにした。

 6日の調教後に歩様が乱れ、菊花賞の登録を見送っていた。

今後については白紙で「残念です」。

現在はノーザンファームしがらきへ放牧に出されている。