天皇、皇后両陛下は8日午後(日本時間同)、

羽田空港発のチャーター機でパラオ国際空港に到着された。

戦後70年の戦没者慰霊と友好親善を目的とした訪問。

中心地コロールのガラマヨン文化センターで開かれた

同国主催の晩さん会で、

天皇陛下は「先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、

その遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います」と述べた。


 レメンゲサウ大統領は太平洋地域全体の戦没者に哀悼の意を示し、

「私たちはいかなる戦争の悲劇や災難も、

何としても回避しなければなりません」と述べた。


 レセプションと晩さん会には

ミクロネシア連邦、マーシャル諸島の大統領夫妻も出席した。

両陛下は晩さん会終了後、

コロール沖に停泊する海上保安庁の巡視船「あきつしま」にヘリで移動し、

初めて宿泊した。

 これに先立ち、両陛下は空港で歓迎式典に臨み、

レメンゲサウ大統領夫妻と会見した。

宮内庁によると、天皇陛下は「パラオを訪問できて大変うれしい」と述べた。

大統領は「国を挙げて歓迎しています」と応じ、

ペリリュー島での遺骨収集を加速させる考えを示した。

 続いて訪れたパラオ国際サンゴ礁センターでは、

両陛下は所長の説明を聞きながら

水槽の中のハゼやサンゴを興味深そうに見て回った。

天皇陛下はハゼの分類を研究テーマにしている。

 両陛下は9日、太平洋戦争の激戦地となったペリリュー島に渡り、

日米双方の慰霊碑に供花。同日夜、帰国する。(時事通信)