長野・岐阜両県にまたがる御嶽山(3067メートル)で

27日正午前に起きた噴火で、

長野県は同日夜、登山者ら32人が重傷を負ったと発表した。

木曽広域消防本部によると、うち7人が意識不明。

他に負傷者が多数いるという。

噴火は続いている可能性が高く、

両県警は夜間の救助活動は危険と判断。

28日早朝から山岳救助隊員ら約120人態勢で登頂し、

救助を始める予定。


 気象庁の北川貞之火山課長は記者会見で、

「今回と同程度の噴火は十分考えられる」と述べ、警戒を呼び掛けた。

(時事通信)


 警察庁によると、

御嶽山の長野県側で7人が火山灰などに埋まり、

うち1人が救助されたが意識がなく、

これとは別の場所で4人の意識不明者がいるとの情報がある。

倒れて動けない人は計11人に上るが、

重複している可能性もあり、確認を進めている。


 長野県警などによると、

山頂付近には噴火当時、登山者ら約250人がいたとみられる。

山荘や山小屋では27日夜、

負傷者を含め計44人が下山せず滞在する予定。

同日夜までに約230人の下山が確認された。


 長野県木曽町は、町の交流センターに登山者向けの避難所を開設。

マイクロバス2台と車5台でロープウエー乗り場から登山者を輸送し、

約40人が宿泊する見込み。

同県王滝村でも公民館1カ所を避難所にし、

午後8時半現在で2人が身を寄せた。


 気象庁によると、噴火は27日午前11時53分ごろ発生。

御嶽山の噴火は2007年3月以来で、

同庁は噴火警戒レベルを1(平常)から3(入山規制)に引き上げた。


 同庁は火口から4キロ程度の範囲で、

大きな噴石に警戒するよう呼び掛けたほか、

王滝村と木曽町、岐阜県高山市、下呂市に対し、

火口周辺で入山規制などをするよう求めた。