ベネッセホールディングスは9日、

通信教育「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」などの顧客情報

約760万件が外部に流出したと発表した。

特定のデータベースから情報が抜き取られ、

被害は最大2070万件に上る可能性がある。

記者会見した原田泳幸会長兼社長は

「多大なるご迷惑をお掛けし、深くおわび申し上げる」と謝罪した。

警視庁が捜査に乗り出しており、全面的に協力する方針だ。


 原田社長は、

流出した当時社長だった福島保副会長と

明田英治取締役が引責辞任することを明らかにした。(時事通信)


 流出したのは

子供と保護者の名前、住所、電話番号、子供の生年月日や性別など。

クレジットカード番号や成績などの情報漏えいは確認されておらず、

金銭被害の報告もないという。

通信教育のほか、傘下の塾の受講生に関する情報も含まれている。


 原田社長は

ベネッセのシステムに不正アクセスはなく、

同社グループの社員の犯行でもないと説明。

データベースにアクセスできる権限を持つ

外部関係者の関与が疑われるという。


 ベネッセのみに登録した個人情報を使って、

通信教育を行う別のIT会社からダイレクトメールが届いたことから、

6月26日以降、

「個人情報が漏えいしているのではないか」といった問い合わせが急増。

調査で顧客情報の名簿業者への流出が発覚した。

名簿業者からIT会社に売却されたとみられる。


 ベネッセは情報を利用したIT事業者に面会を求めているが、

まだ実現していない。

情報の使用中止を求める内容証明郵便を送っているという。

原田社長は「明らかに悪意をもって行動した」と批判したが、

社名を明らかにしなかった。


 一方、ダイレクトメールを送ったとされるIT会社は

「当社がどのような関わりがあったのか、

こちらで把握していることはなく、現在確認中」とコメントした。


 ベネッセは情報流出が確認できた顧客に謝罪文を送り、

フリーダイヤルによる問い合わせ窓口を開設した。

番号は(0120)924721。