9日午後5時40分ごろ、長野県南木曽町読書の川で土石流が発生し、

民家が流され住民4人が土砂に埋まった。

県警や消防などによると、いずれも救助されたが、

男児1人が心肺停止状態で、搬送先で死亡が確認された。

残る3人は意識があり、命に別条はないという。(時事通信)


 4人は母親(36)と息子3人で、死亡したのは長男の榑沼海斗君(12)。

自宅にいたところを土砂に巻き込まれたという。


 県や国土交通省中部地方整備局によると、

土石流が起きたのは木曽川支流の梨子沢。

上流で発生した土石流が

現場周辺の100メートル以上にわたって川からあふれ出し、

住宅2棟が倒壊、近くを通るJR中央線の橋も流された。

現場に近い国道19号にも土砂があふれ、通行止めとなった。


 JR東海によると、現場付近では雨量が規制値を超え、

約1時間前から列車の運転を見合わせていた。

9日午後11時時点で特急列車など5本が付近の5駅に停車し、

約500人の乗客が足止めされたという。


 長野地方気象台によると、

南木曽町では土砂崩れのあった午後5時40分ごろ、

7月としては最大となる1時間当たり70ミリの雨を観測し、

同町などに土砂災害警戒情報を出した。

南木曽町は土砂崩れの恐れがあるとして、

同5時50分に町内の約670世帯に避難を勧告していた。