韓国南西部全羅南道の珍島(チンド)近くの海上で

旅客船「セウォル号」(6825トン)が沈没した事故で、

韓国海洋警察は17日、

業務上過失致死傷容疑で船長の男を事情聴取した。

事故当時の操舵(そうだ)状況や

乗客の避難誘導などについて聴いたとみられる。

韓国政府は17日、

死者は修学旅行の高校生ら25人に上り、

行方不明者は271人になったと明らかにした。(産経新聞)

 船長は16日の事故直後に船を離れた。

乗客の救助を指揮しなかったとの目撃情報があり、

海洋警察幹部は17日の記者会見で

「船長は船員法に違反した」との見解を表明した。

 沈没原因をめぐり、聯合ニュースは、

事故直前、セウォル号が急に針路を変更し、

貨物室のコンテナなどが船体の一方に片寄ったことで

バランスが崩れた可能性があると報じた。

セウォル号の操舵手は文化日報のインタビューに、

同船が以前に船尾部分の船内を増築して以降、

左右の揺れが大きくなったと証言した。

韓国当局はこうした情報も含めて、

転覆原因との関連について検証する構えだ。

 一方、安否不明者の捜索、救助活動は17日早朝から、

海洋警察と海軍の特殊部隊が投入された。

だが現場海域は潮流が速い上、

悪天候や視界不良も重なり難航している。

 韓国政府は

462人としていた沈没船の乗客乗員数を475人に訂正。

これまでに179人を救助した。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領は17日、

船で現場海域を視察した後、

珍島の体育館で、不明者の家族らと面会した。