「耳の聞こえない作曲家」として知られながら

別人に楽曲を作らせていた佐村河内守さん(50)が7日、

東京都内で記者会見し

「私のうそで多大なご迷惑を掛け、申し訳ありませんでした」と謝罪した。

また会見に先立ち

「身体障害者福祉法に基づく聴覚障害者には該当しない。

感音性難聴である」との診断書のコピーが報道陣に配られた。(時事通信)


 佐村河内守さんは長髪を切り、七三分けの短髪。

これまでのひげもきれいにそり落とし、

サングラスも外した姿で、手話通訳と共に会見場に現れた。

冒頭、立ったまま頭を下げて謝罪。

さらに「障害者手帳は検査の結果、返納した」と話し、

障害者年金についても「一度も受け取っていない」と述べた。


 聴力については

「健常者と同じと誤解されているが、

音は聞こえても、言葉がゆがんだようになって聞きづらい難聴。

手話通訳が必要なことは本当です」と主張した。


 また有名になるにつれて

「自分で制御できないような大きな存在になり、

(真実を)言い出せなくなっていった。

いつかばれるのではないかという恐怖はあった」と、これまでの心境も語った。


 新垣隆さん(43)にゴーストライターを依頼したことについては

「2人だけの18年間の秘密。

私が全体の設計図を、新垣さんが音符を書いた」と説明。

依頼前に自身でも音楽はよく聴き、作ったこともあるとした上で、

「現代音楽ではない昔の調性音楽の復権を望み、

やり方は間違っていたが、いつか今の時代に見合う音楽がここにもあると、

誰かが拾ってくれればいいと思った」と話した。


 一方で新垣さんが「再三こんなことはやめようと言った」と話していることに対し、

「全くのうそ。雑誌に批判され、1度だけ言われた」と反論。

その上で新垣さんらに対し名誉毀損(きそん)訴訟も検討していることを示唆した。