スクウェア・エニックス・ホールディングスは6日、
今年の8月にサービスを始めたシリーズ初のオンラインゲーム
「ドラゴンクエスト10」について、来年度に黒字に転換するとの見通しを示した。

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 松田洋祐取締役は、「ドラゴンクエスト10」について
MMORPG(多人数同時接続型オンラインRPG)の初期開発費が大きいとした上で、
それを織り込んだ計画であると強調。
「(オンラインゲームの)『ファイナルファンタジー(FF)11』が
長い目で見ればシリーズで最も利益が高かった。
(ドラクエ10も14年3月期の)来年度は利益に貢献してほしいと思っている」と説明した。

 エンターブレインの調べによると、
ドラクエ10の販売本数(10月28日時点)は60万8000本と推計されており、
400万本前後を売り上げるドラクエシリーズとしては大きく下回っているが、
月額課金のオンライン専用ゲームということから、
従来のパッケージソフトの販売数を大きく下回ることは想定内で
むしろ、長期間にわたる継続的なサービスで収益を出すことを目標にしている。

 同社の12年9月中間決算は、
売上高が前年同期比6.2%増の約610億円、
営業損益は前年同期の約73億円の黒字から約52億円の赤字になった。
主力のゲームソフト部門で初期開発費の増加、開発期間の長期化などが響き、
部門の売上高の約307億円に対して、営業損失は約20億円の赤字になった。
13年3月の通期予想は、売上高が1500億円、営業利益が75億円、
当期利益が35億円としている。(毎日新聞デジタル)