サッカーの元日本代表、相馬直樹氏(39)が

今季からJリーグ1部(J1)の川崎で指揮を執る。

ここ数年、常に上位を争う有力チームを託され、

「自信があるから引き受けた。

優勝するにふさわしいチームをつくりたい」と意気込んでいる。


 監督経験はJFLの町田を昨年率いただけ。

「自分のスタイルと言ってもまだね」と話すが、

長年サッカーに携わってきた自負はある。

早大卒業後、1994年に鹿島入り、

左サイドバックとしてチームの黄金期を支え、J1通算289試合。

日本代表では

98年のワールドカップ(W杯)フランス大会に出場するなど

国際Aマッチ58試合を経験した。


 川崎は2005年まで現役最後の2年間を過ごした古巣。

チームは攻撃サッカーを展開し、

08年から2年連続リーグ2位となったが、

昨季は失点が多く、5位に甘んじた。

まずは守備を改善するかと思われたが、

「守備を重視したら得点力が落ち、良さが失われる。

試合をこなしながら、必要なものを探していきたい」と語る。


 現役時代から鋭い戦術眼には定評がある。

一方、練習の紅白戦では

「行け」「準備」と大きく声を張り上げる熱い一面も。

「まずは選手を生き生きとプレーさせ、その上で結果を残したい」。

常勝鹿島で活躍した青年監督が、川崎を悲願の初優勝へ導けるか。

(時事通信)