■ DPP-4阻害薬とは
インクレチンを分解する酵素「ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP-4)」を阻害する。DPP-4は全身の腎臓、肝臓、腸管などの表面に存在する上皮細胞などに存在する。
■ インクレチンとは
食事をすると小腸から消化管ホルモンが分泌される。この中には、膵臓のβ細胞からインスリンの分泌を増加させる働きをもつものがいくつか存在する。これらのホルモンを総称して「インクレチン」と呼ぶ。インクレチンには、GLP-1とGIPというホルモンがあり、それぞれの働きでβ細胞に作用する。
インクレチンによるインスリン分泌の増加は血中ブドウ糖量に依存しているため、血糖値が80mg/dL以下ではこの作用は起きないと言われている。また、血糖を上昇させるグルカゴンの分泌を抑制する。
しかし、このインクレチンはDPP-4の働きにより速やかに分解されてしまうため、数分で効果を失う。DPP-4阻害薬はインクレチンの分解を抑えて血糖値を下げる働きをもつ。
■ 副作用
インクレチンは血糖が低い場合はインスリン分泌を増加させないため、DPP-4阻害薬の単独使用による低血糖発現のリスクは低い。しかし、インスリン注射薬・スルホニル尿素薬(SU薬)・グリニド薬との併用により、低血糖リスクの上昇がみられるため注意が必要である。
■ DPP-4阻害薬の種類
シダグリプチン(ジャヌビア、グラクティブ)
ビルダグリプチン(エクア)
アログリプチン(ネシーナ)
リナグリプチン(トラゼンタ)
テネリグリプチン(テネリア)
アナグリプチン(スイニー)
サキサグリプチン(オングリザ)
トレラグリプチン(ザファテック)
オマリグリプチン(マリゼブ)
■ シダグリプチン(ジャヌビア、グラクティブ)
内服方法: 1日1回
腎排泄型
■ ビルダグリプチン(エクア)
内服方法: 1日2回
腎排泄型
重度の肝機能障害がある場合は禁忌
■ アログリプチン(ネシーナ)
内服方法: 1日1回
腎排泄型
■ リナグリプチン(トラゼンタ)
内服方法: 1日1回
胆汁排泄型
腎機能に関わらず使用可能
■ テネリグリプチン(テネリア)
内服方法: 1日1回
腎排泄・胆汁排泄型
腎機能に関わらず使用可能
■ アナグリプチン(スイニー)
内服方法: 1日2回
腎排泄・胆汁排泄型
■ サキサグリプチン(オングリザ)
内服方法: 1日1回
腎排泄・胆汁排泄型
■ トレラグリプチン(ザファテック)
内服方法: 1週間に1回
腎排泄型
■ オマリグリプチン(マリゼブ)
内服方法: 1週間に1回
腎排泄型
2018年3月7日12時 投稿