症例

 

50代男性 肩の痛みと運動制限・腕にかけての神経痛

 

こちらの男性は当初「五十肩になった」と言われて来院されたのですが、肩関節を動かさなくても寝ているだけでも肩~腕にかけて鋭い痛みがする事が調べていくうちに分かりました。

肩の可動域制限も強いのですが、痛みの領域・痛みの出る肢位・斜角筋の圧痛など総合的に判断すると「胸郭出口症候群」を発症していると考えられました。

 

病院でもリハビリはやっておられたのですが、胸郭出口をノーマークだったため、ほとんど可動域も痛みも改善なし。鍼灸なども効果が無く、寝ている時も痛みで目が覚めるということでかなりお悩みでした。

 

当ブログでも度々触れていますが、四十肩・五十肩(正式名称は肩関節周囲炎)にはほとんどのケースで胸郭出口での神経性トラブルが見受けられます。このまま運動療法などを行っても炎症が酷くなるだけなので、筋肉や関節のトラブルよりも先に神経的なエラーを治すというのが当院の基本的スタンスとなっております。

今回はこの部分の構造的な治療に加え、自律神経系の治療も併せて行っていきました。

 

治療

 

座位にて胸椎の歪みを調整

肩の回旋腱板(インナーマッスル群)の内、棘下筋と小円筋をリリース。小円筋は肩の筋肉の中でも特に可動域制限に関わっています。

仰向けにて下部肋骨~横隔膜の調整。横隔膜の機能が回復すると斜角筋が楽になり、神経の通り道がスムーズになります。

斜角筋の完璧なリリースを狙い、第1・2肋骨と鎖骨の調整、頸椎の調整。特に今回の患者は前斜角筋を押した時にいつも痛いと思っておられた部分に関連痛が顕著に出ておりました。

背部筋膜のリリースから自律神経のリリース

頭蓋骨の調整にて更に自律神経にアプローチ。この自律神経の治療を行っている最中に患者から「とても気持ちがよく、痛みがなくなってきた」という声が聞かれました。

極度にリラックスする為、終盤は寝ておられました。

 

 

治療後は痛みは消失、可動域も大幅に改善しておられ、とても喜んでおられました。今までは胸郭周辺の構造的アプローチによって神経を解放することで治療をしていましたが、今回のように自律神経系のアプローチで身体の力を抜いて血流も改善することで、より効果があがるようになりました。

 

自律神経系の治療は頭痛や腰痛などでも力を発揮しており、運動器以外でのアプローチの重要性を再確認しております。

 

※施術効果には個人差があります。

 

 

 

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