SGLTとは?(最後にまとめていますのでサラッと読みたい人は下へ❤️↓)
図)高瀬医院さんのHPより
SGLTは、「Sodium Glucose Cotransporter」(ナトリウム・グルコース共輸送体)の略称で、体内でブドウ糖(グルコース)を吸収するためのタンパク質です✨
このSGLTの働きを阻害して、糖の吸収を防ぎ、1日300−400kcalの糖質をカットすると言われています。
そして、SGLT1とSGLT2が存在します。
ほぼ全ての糖はSGLT2により近位尿細管で90%以上が再吸収され、遠位側ではSGLT1により残りの10%が再吸収されます。
・SGLT1と2の存在場所の違い
SGLT2は腎臓に特異的に存在して、
SGLT1は腎臓以外にも小腸、心臓、気管、脳に存在します。
・SGLT2選択性の違い
SGLT2選択性高い→SGLT2だけに働く
SGLT2選択性低い→SGLT2と1にも働く
と覚えてください😊
SGLT2選択性が高いと、SGLT2のみに効くので余計な作用が少なく、副作用も少ない傾向があります。
一方で、SGLT2選択性が低い場合、その意味は何でしょうか??
まずは、SGLT1にも効くので糖カットの効果がより高いと言われています。
ただ、SGLT1の作用は、上記で記載したように腎臓だけではないので(腸や心臓や脳)、SGLT1阻害によるデメリットには低血糖リスク、下痢などの消化器症状、虚血心筋や虚血脳への悪影響が(選択性が高いものと比較すると)懸念されることがあります🙁(そのため高齢者などには向かない?)
・SGLT2阻害薬の副作用
尿路感染
低血糖
が有名です💡
・SGLT2の尿路感染のリスクについて
個人的には、すでに尿路感染を起こしやすい人はSGLT2阻害薬は向いていないと思います。
そもそも尿路感染の理由は、尿から糖分が出てるSGLT2の利益に対する副反応です。
尿路感染の原因となる菌は、糖分が好きで寄ってきます。
つまり糖は菌の栄養になるのです。
→いつもはない尿に糖分が出てくる
→いつもでは感染を起こさないレベルの菌が糖分によって栄養を得て元気になる
→菌が増殖して、尿路感染を起こす。
ということです💡
・尿路感染のリスクを下げるためには、
・陰部を清潔に保つ
・水分を多く摂り、尿が濃くならないようにする
・尿意を我慢しない
・できるだけ排尿回数を増やす
が推奨されています。
・SGLT2の低血糖のリスクについて
GLP-1やSGLT2に関しては単剤使用では低血糖の報告はかなり少ないです。
ただメディカルダイエットでは多くの人が併用で使っていると思います。
併用の場合は注意が必要です。
併用によって低血糖のリスクは上がるからです。(私も併用組です)
併用している方は体調が悪い時は併用しないや、ふらっとすることがあればスキップするなどして
無理な使用は避けましょう🙆♀️
① SGLT2選択性が高いSGLT2阻害薬
- SGLT2のみに働く
- 糖質カット力★★
- 副作用のリスク②より低い
◆ SGLT2選択性が高いSGLT2阻害薬の例:
ジャディアンス
ルセフィー
フォシーガ
② SGLT2選択性が低いSGLT2阻害薬
- SGLT2とSGLT1にも働く
- 糖質カット力★★★(より高い)
- 副作用のリスク①より高い
◆ SGLT2選択性が低いSGLT2阻害薬の例
カナグル
スーグラ
③尿路感染リスクがある人は注意が必要
④併用使用している人は低血糖に注意
(別ポイント⚠️)健康診断の尿検査で尿糖+になると異常項目になるので、前もってSGLT2阻害薬内服を伝えるか、数日前から内服を中止するかで注意が必要!
参考になれば幸いです❤️❤️