日本では年間約八万人が突然死で死亡しています。その半数が心臓が原因で亡くなっています。このうち、現在では、突然の不整脈により亡る方を、そばに居合わせた人が適切な救命処置をしたら助けられる可能性があります。この蘇生処置の1つとして、心臓に電気ショックを与える自動体外式除細動器(AED)の使用が、今夏から一般の市民にも認められるようになりました。これまでは、AEDを使えるのは医師、救急救命士、講習を受けた航空機の客室乗務員らに限られていましたが、一般市民にも使用できるようになり、救命できる可能性が高まりました。

二〇〇二年十一月、スカッシュの練習をしていた高円宮さまが突然倒れ、四十七歳の若さで急逝されました。原因は不整脈(心室細動)でした。高円宮さまの急逝をきっかけにAEDの使用拡大を求める声が広がり、厚労省は今年七月から一般の市民の使用を認めました。

AEDは上の写真のような形をしていて、使用方法は音声に従ってして頂くだけなので、操作比較的簡単なのですが、おそらく初めてのかたが実際に使用するのは難しいと思います。自分の家族、周りの方を守るという意味においても、1度は救急蘇生の講習会などに参加されてはいかがでしょうか。