昨日は交通事故の多い日でした。

夕方に搬送された患者さんは、交通事故で全身を強くうっており、頭、胸、骨盤、大腿骨におよぶ全身の多発外傷でした。多発外傷とは、同時に2ヶ所以上の臓器に生命にかかわるような外傷がある患者さんで、非常に死亡率が高い外傷をいいます。通常の頭を怪我した、胸を怪我したというものと異なり、同時に多部位に損傷があるため治療も困難になります。

全身の精密検査、平行しておこなわれる治療、緊急手術、血管造影と、しなければならないことがたくさんあり、多くの医師、それも脳外科、整形外科、一般外科におよぶ専門医の協力が必要になります。このような患者さんを救うためには多くの専門医、高度な医療施設、技術、看護婦などコメディカル協力が必要になります。

これらが整っているのは現在日本では救命救急センターということとなります。


昨日は医師4人で治療を開始したにもかかわらず、気がつけば夜が明けていました。
みなさん、交通事故にはくれぐれも気をつけて下さい。