久しぶりの更新になります。。。
申し訳ありません。。。。
今回は前回の章で予告したように変形性膝関節症のリハビリテーションについてご紹介します。
なお、変形性膝関節症のリハビリテーションは様々な方法が諸家によって報告されています。
それらを整理する目的でも今回は変形性膝関節症にかかわるリハビリテーションのシステマティックレビューを紹介いたします。
システマティックレビューとは様々報告されている論文を分野ごとに収集してそれを統合して一定の結論を導き出すことを言います。簡単に言うと今まで変形性膝関節症について報告されてきた論文をまとめて一定の結論を出すことです。
今回は変形性膝関節症の保存療法(手術しない治療)における各リハビリの方法ごとに今現在のシステマティックレビューを紹介します。
~~筋力増強エクササイズ(いわゆる筋トレ)~~
様々な研究がなされているが、、、
①無治療群(何もしなかったグループ)
②歩行プログラム群(歩行練習をしたグループ)
③教育プログラム群(日常生活などを指導したグループ)
これらの3つのグループと筋力増強エクササイズとで比較検討しました。
その結果、筋力増強エクササイズは①~③のグループと比較し有意に治療効果があるとの結果が出ています。結果としては、、、
筋力増強エクササイズは変形性膝関節症患者に対して疼痛軽減と身体機能改善をもたらすことが示唆されています。
例えばその筋力増強エクササイズとはどのようなものか、、、
論文ではSLR(Straight leg raising)
上の写真がSLRです。方法は真っ直ぐに伸ばした足を上下にあげます。
他には論文ではmuscle settingなどのシンプルな内容です。
上の写真がMuscle settingです。方法は膝の裏でボールを押しつけるようにします。
また、筋肉の収縮方法(活動方法)の違いに関する研究もあります。2003年Huangらは等張性収縮(筋肉が短くなっていき負荷量は一定となっている収縮方法)でのトレーニングは運動時痛のある変形性膝関節症患者において初期の筋力強化の効果があると示唆されたと報告しています。同じ論文内で等速性収縮(関節が動く速度が一定の収縮方法)でのトレーニングはしばらく経過しての関節の安定性または歩行耐久性の改善に効果があると示唆されると報告しています。
以下が2003年Huangの論文です。
Huang MH et al:A comparison of various therapeutic exercises on the functional status of patients with knee osteoarthritis.Semin Arthritis Rheum 32(6):398-406,2003
今日はこんなところで終了します。
明日はリハビリのシステマティックレビューの続きを行います。
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