アメリカ合衆国の民間医療保険は、

  
 「出来高払い型保険
  ( Indemnity Health Insurance )と、
 「マネジドケア型保険
  ( Managed Care Insurance )の2種類がある。


  
 出来高払い型医療保険は被保険者が医療機関を
利用するときに医療保険会社からほとんど制限なく
医療と医療費を受けることができる医療保険で
あったが、姿を消しつつある。

 

  
 マネジドケア型医療保険が普及するまでは主流で
あったが、医療費の高騰が掛け金の値上げに繋がった
ことで、このタイプの保険は最近ではほとんど見られ
なくなった。 

3種類のマネジドケア型医療保険
 マネジドケア型医療保険は、大きく分けて
 HMO : Health Maintenance Organization
 POS : Point of Service
 PPO : Preferred Provider Organization

   
 3種類がある、 医療保険会社から厳しい制限を受けるのは
 [ HMO ]・[ POS ]・[ PPO ]の順である。
 以前は制限が厳しい医療保険ほど保険の掛け金が安価である
 ことが多かった。
 
 しかし最近では被保険者の医療費の自己負担額保険会社の
 年間保険免責金( Deductible )の金額も保険の掛け金に
 影響を及ぼすようになってきたことから[ HMO ]だからと
 いって一概に掛け金が安いとは言えなくなってきた。
   
 HMOタイプの医療保険は被保険者は掛かりつけ医
 ( Gate Keeper; Primary Care Physician )に掛かることが
 原則である。
 そして、掛かりつけ医の判断により専門医の診断・治療を受ける
 ことができる。
   
 その他に特徴的な制限として病院検査センターなどの医療機関の
 利用に関してはネットワーク医療機関( Network Provider )と
 呼ばれる保険会社から渡されたリスト(医療保険会社と契約している
 医療機関の一覧表)にある医療機関を利用しなければならない。


  
 「POSタイプの医療保険は[ HMO ]と[ PPO ]の
 ハイブリット型医療保険である、 被保険者の判断で
 高めの自己負担金を支払うことで直接専門医や
 ネットワーク外( Out of Network )の医療機関を
 利用することができる。
 
 [ POS ]は[ HMO ]の規則に準じているが必要な
 時(ポイント)に直接専門医やネットワーク外の医療
 機関を利用することができる保険である。 
                  
 「PPOタイプの保険は被保険者の判断で
 直接専門医にかかれたりネットワーク外の医療機関も
 利用できたりといったことで制限の少ない医療保険で
 ある。
   
 [ PPO ]と[ POS ]は類似しているように感じるが
 [ POS ]はあくまでも[ HMO ]を主体とした保険である
 ために直接専門医に掛かったりネットワーク外の
 医療機関を利用したりする場合の自己負担金は
 [ PPO ]より高く設定されている。
 

    

 そのために被保険者が自分の判断で医療機関を
 選ぶことが多いのなら[ PPO ]に加入しておいたほうが
 年間の総自己負担金が安くなることがある。 


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 「アメリカ合衆国の医療制度」⇒「終 了
 難しい用語などあり理解不能のご意見あり、
 しばらく休載し、居眠りと研鑽を重ねます。