『自立する者しか助けない。』と
アライグマは言い切った。
「そんなぁー、冷たいなぁ…。私も必死に頑張っているんだから、もっと助けてくださいよ。」
『自立する者しか助けない…。』
「自立って何ですか?
なんでも、かんでも自分でやって、完璧にできることですか?
もっと具体的に教えてください。」
『人のせいにしないこと…
そして本当に助けてほしいときにだけ、「助けて」と言えること……。』
「えっどう言うことですか?
もっともっと教えて…」
私の声を聞いているのか、いないのか…
アライグマは、背を向けて遠い山を見ている。