メディアージュ皮膚科二キビ専門クリニック医師の大島です。

今日で2月が終わり、早くも1年の六分の一が過ぎました。
今週は国立大学の前期試験がありました。だいぶ昔のことですが受験の時の記憶は今でも鮮明に覚えています。

私は山口大学卒業ですが、広島出身なので山口県と言えば高校までは岩国くらいしか行ったことがありませんでした。
受験の時に新幹線で初めて小郡駅(現在の新山口駅)で降りて、乗り換えの電車が単線で1時間に1本しかなく、しかも途中無人駅だらけなことに衝撃を受けて、俺はひょっとしてとんでもない場所に来てしまったのではないかと不安になった記憶が蘇ります。
(でも別に山口をディスってるわけではありません。住めば都で楽しい学生生活を送りました。)

今受験中の人は早く勉強から開放されたい、特に数学なんかその後の人生において全く役に立たないと思うかもしれませんが、実は物事を論理的に考えるという意味では数学の勉強は非常に大事です。

 

 

 

例えば知り合いがこの薬でニキビが治ったので、同じ薬を処方して欲しい、という患者さんが時々います。

当然肌質は様々ですし、ニキビの状態や重症度に応じて治療も異なるので、一概に同じ薬で治るとは限りません。

 

しかしそれ以上に重要なのは同じ薬を使って治った人もいれば、治らなかった人もいることを認識することです。

 

これは宝くじ理論として有名ですが、1等当選者の多い宝くじ販売所は人気なので、その販売所で多くの人が購入します。

すると多くの人が購入するので、当然その販売所では1等当選が多く出ます。

しかし確率が高いとは限らないので、本来は1000人購入して5人当選するよりも、100人購入して1人当選する方を選択するべきです。

つまり重要なのはその販売所での当選者の数ではなく、購入者の数に対して当選した確率を考慮しなければ意味が無いのです。

常にn(母数)を意識することはとても大切です。


例えばスキンケアするとニキビが酷くなったのでスキンケアには抵抗がある、という患者さんが時々います。

しかし本当にスキンケアだけが原因でニキビが悪化したかどうかの因果関係は証明できないですし、食事とか夜更かししたとか生理前だったとか、その他にも原因がある可能性もあります。

仮にスキンケアが原因だったとしてもたまたま使用したスキンケア用品が合わなかっただけかもしれません。

常に因果関係を意識することは大切です。


特に因果関係と相関関係の違いを認識することが重要です。

例えば以前は赤ワインを飲むと長生きするのは赤ワインに含まれるポリフェノールが体に良いからという因果関係で説明されていましたが、最近は赤ワインを飲む人には高所得者が多いので、その分健康に気を使う人が多いから長生きするという相関関係で説明されています。

つまり赤ワインを飲むから長生きなのではなく、赤ワインを飲むような人が長生きするということですね。

これは因果関係ではなくて相関関係になります。

このように数学を勉強することによって身近なことでも物事を理論的に考えて行動する癖がつくと思います。

それがニキビに対する考え方に良い影響を与える可能性だってあるかもしれません。

合格発表までは不安な日々が続くと思いますが、皆さんに良い報告があることを願っています。

メディアージュ二キビ専門クリニック医師 大島玄

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