私は15年ほど、ウエディングフォトの撮影をしています。

失敗は許されない仕事のひとつだと思います。

花嫁さまにご納品するお写真は、常に相手が思う以上のものを収めたいと思っていました。

 

それもあって、仕事上では完璧主義なところがあります。

もちろん、プロですから、当たり前のことでもありますが。

それが、生活全体を通して、理想主義的になってしまうこともありました。

 

結婚式でよく披露される「祝婚歌」(吉野弘作)という詩があります。

「完璧なんて不自然なことだとうそぶいているほうがいい」

この歌は、最初は1ミリも理解ができなかったです。

しかし、そんな私も変わりつつあります。

 

現在、自然育児を目指す母たちのコミュニティーの中では「完璧主義はよくない」と感じています。

私たち人間は、日常的に完璧を目指すなんてことはできないのです。

「祝婚歌」で言われている意味が、母になってようやく理解できました。

 

今では「理想の母親像なんて、捨てたほうがいい」と言うときもあります。

お悩み相談を受けたときも、自分が失敗したことを話すときがあります。

 

たとえば、母たちの多くが悩むのが、赤ちゃんの乳児湿疹。

なんと、私の場合、わが子が生まれた落ちた瞬間から、額に乳児湿疹が出ていました。

普通は、赤ちゃんに何かあったら、それは母である私の責任。

そういう気持ちがあるから、より悩みは深くなるようです。

 

私自身は、わが子が乳児湿疹になったのは、あきらかに、出産時に使った薬が原因だとピンときましたが。

「赤ちゃんってすごい! こんなに早く出して!!!」

申し訳ないよりも、赤ちゃんの力のすごさに感動したのでした。

(私は出産を機に、ネジがゆるんで、完璧主義がゆるんだのもあります)

 

シンプルに言えば「乳児湿疹はほっとけば治るよ~」なんですが。

このことも何度も繰り返し、お伝えしてきたのですが、なかなか、わかってもらえない。

 

「私もね、同じようなことがあってね、でも、こんな風にとらえて、何もしなくても大丈夫だったよ~!」

体験を含めてお話しするほうが、相手は腑に落ちやすいみたいです。

 

私は、基本的に理想と思うことは何でもしてしまうほうだったんですが。

どんなにがんばっても、どこかつまづくのが人間なんですよね。。

今となっては、むしろ、失敗があって良かったな~と思うくらいです(笑)

 

完璧すぎたら、人の気持ちもわからないし、人からの共感も得られないんだな~と思っています。

そして、失敗談が誰かのお役にたてば、自分も救われる思いがするんですよね~。

 

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春の季節にあった一曲です!
(EPO「う・ふ・ふ・ふ」)

 

うふふふ ひとつやふたつの

うふふふ あやまちだったら

うふふふ うふふふ プロフィールになる

 

(出典:YouTube 1717D.HIRO/EPO「う・ふ・ふ・ふ」)