昨日買って読んでますが感銘を受けました。これぐらいの並製本なら1時間で読み終えますが、読み終えるのがもったいない味わい深い”ビジネス書”です。

最近のテレビ番組は芸人のお手軽番組ばかりだと言われていますが、それなりにきちんと時代の趨勢に答えていると思っています。家電芸人なんてその最たる者ではないかと思うのですが、彼らの本当のウリはうけるネタではなく、過剰なまでのサービス精神にあると思っています。

よく不況になると町工場のおっさんが「大変で世の中おかしい」みたいに出てきますが、あんたちょっとでも気の利いた営業をやっているのか?と毎度突っ込みたくなります。そこにサービス精神はあるのか。と。

もはや日本はものづくり大国ではないと思っています。そういうと「いやそうあるべきだ!」と戦後ニッポン品格オヤジが火を噴きそうですが、日本製品の品質をこれ以上に上げてどうしようというのでしょうか?思うに、戦後ニッポン品格オヤジが本質的にわかっていないと思うことは、グローバル化や小泉構造改革によってものづくりの価値が低下してしまったと思っているところです。

どこに日本製品の品質が悪いという話が出ていますか?私はプリウスにもう3年近く3万キロ以上乗っていますが、一度も故障しません。これ以上何をどうものづくり大国にしようというのでしょうか。

日本のものづくり品質が低下したのではなく、作るモノの設計思想や作ったモノの販売サービスが、アメリカに比べて遙かにショボいことになっている、だから大変なことになっていると思っています。

最近、新しいMacBookProを買いました。

新しいレッツノートももっていて、そもそも10年ぐらいレッツノートユーザーですけど、モバイルにはこれ以上の機能はないと今でもそう思いますが、まぁなんというか「つまんない」んですね。もうパナソニックですら。

Macに変えたけど、結局VMWareでWindowsも動かしているので、やっぱりOSだけでなく、MacBookProという体験そのものが重要なんだと実感しているところです。ユーザー・エクスペリエンスをおもてなしと訳すようですが、なるほどと思います。

さて、またまた長々と前置きが続きましたが、当社にもこの「おもてなし」の精神が決定的に欠けているなと。
自分のものづくり、すなわち自分の技術を磨くことばかり考えて仕事をしています。
つまり、売れない町工場のオッサンと同じような仕事をやっていると言わざるを得ません。

キム兄の人間設計図/木村 祐一
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キム兄の言う「相手を不快にさせない正しい間違え方」。奥が深いと思います。
若いから、未熟だから、だからできなくて当然、間違って当たり前。自分の技術だけを磨こうとしている編集者、デザイナー、なんでもいいですが、そういう人には将来はないと言えるでしょう。

「でも芸人のマナー本なんでしょ?」なんて思っている貴方。
残念なお知らせですが、すでに時代の流れに乗り損ねていると思います。