最近よみたいと思う本がなかなか無かったのですが、あったあった。
これ
- 猫と生きる。/辰巳出版

- ¥1,680
- Amazon.co.jp
仕事がダルくて日本橋の丸善にぷらりと行って買っちゃった。
猫沢エミさんは「ミュージシャンと猫2」でも現在の愛猫ピガピンジェリとの出会いを書かれていて、文章としてはそちらの方が好きなんだけれど、「猫沢エミ」という人となりを全く知らない私。
猫沢エミ入門編。
彼女の人生を語る上では欠かせないであろう初代猫であり共に渡仏したパリニャンヌのピキとの出会いや生活、そして2010年の別れまで、とエミさんご自身の紆余曲折とご自身の夢に向かって活動されていた様子が、まさしく疾走感(走馬燈にも見えた 笑)感じる作品。
もしくは、エミさんご自身の気持ちの整理のために書かれた作品のようにも取れる。
「ミュー猫2」の文章は感情に抑揚を効かせつつ伸びやかでふっくらとした文章から目が離せず、なん十回も読み返した。
今作はもう、体中に力が入って、ぎゅっと両手を握りしめながらひたすらむさぼり読み、時々正気に返るといった感じで、読後感はサイコーだけど涙で視界はゆがむし、エミさんが爆走するなら読者も併走するといった感じでめまぐるしかった。
この本から伝わってくるのはひたすら、音楽活動への誠実な姿勢と、ピキを包み込む愛情だ。
自分に正直であることがこんなに美しく、猫と見つめ合うことがこんなにも穏やかな気持ちにさせてくれるのか、と思わせてくれる本だった。
そしてまあ、オマケ頁のフランス猫たちのオシャレなことったら・・・