海外旅行や海外駐在、国際結婚の増加などから国外で治療を受けるケースが増えている。持病や障害を持っていたり、高齢になったりしても渡航を諦めたくない人もいる。国際化社会では医療も国境を越えつつある。
◆救命措置なしも
「僻地(へきち)では医療機関が整っていない場合が多い。結果的に適切な救命措置が受けられず、命を落とすケースもある」と話すのは、外務省海外邦人安全課の担当者。
昨年の海外渡航者数は約1850万人で過去最高を更新した。在外公館(現地大使館など)が関わった日本人の救援件数「海外邦人援護統計」によると、昨年は537人が海外で死亡した。そのうち病気で死亡したのは399人(74%)に上る。
中高年の海外旅行者や海外滞在者が増加するにつれ、旅行の途中に体調を崩したり、急病で医療機関へ緊急搬送されたりして、入院したまま亡くなるケースが増えているとみられる。
◆まず救急車を
日本旅行医学会(東京都渋谷区)は脳出血や心筋梗塞で入院治療を受ける日本人は年間700人以上に上ると推測している。海外で適切な医療を受けるためにはどうしたらいいのだろうか?
同会専務理事で海外の医療事情に詳しい篠塚規(ただし)医師は海外で治療を受ける際のポイントとして、(1)命に関わる緊急医療(2)命に関わらない緊急医療(3)非緊急医療-に分けて対応するといいとアドバイスする。
欧米など医療先進国では(1)のような心筋梗塞や脳出血など命に関わるときは日本と同様、救急車を呼ぶ。日本語の通じる病院を探したり、保険会社の24時間医療サービスに電話をしたりすることが逆に救急搬送される時間を遅らせ、命を落とすことにつながる。
先進国以外で医療レベルが病院や地域によって異なる場合は、現地日本人会の情報などを事前に調べ、緊急搬送先を選んだほうがいい。(2)のような風邪やぎっくり腰など命に直接関わらない病気のときは保険会社に電話し、日本語のできるクリニックを紹介してもらう。
(3)のケースに該当する高血圧や糖尿病など持病を継続的に海外でも治療する場合は事前診断を受け、薬の処方を現地の医師に伝えられるように出発前、英文診断書を用意しておくなどの準備が必要だ。
■国によって異なる事情 救命費用1000万円超も
医療事情は各国で異なり、「医療はサービス産業」と考える国では支払い能力がある人だけが充実した医療を受けられるケースがある。
医療費が高額になるとクレジットカードに付帯した海外旅行保険だけでは足りない場合があるため、渡航者に勧めるのが損保会社などが販売する海外旅行保険の加入だ。
ジェイアイ傷害火災保険(東京都千代田区)は昨年度、海外旅行中の「治療・救援費用」として、1000万円を超える保険金を11人に支払った。300万円以上は51人。このうち半数は65歳以上の高齢者だ。
昨年度の65歳以上の高齢者の主な高額事故として、(1)トルコのカッパドキアの階段で転倒し、頸椎(けいつい)骨折・脊髄損傷と診断され、手術・42日間の入院。家族が駆け付け、医師・看護師が付き添い、チャーター機で医療搬送(保険金支払額4100万円)(2)フランスのセーヌ川観光をしている際に脈が乱れて受診し、静脈炎と診断され、10日間の入院。家族が駆け付け、医師・看護師が付き添い、医療搬送(同1093万円)-などクレジットカードの付帯旅行保険だけでは支払いきれない費用が請求されている。
同社広報の沢田宏慎さんは「2年前からは持病の急激な悪化も保険対象にし、支払いが増えた。飛行機での気圧の変化、海外の気候や食事の変化で体調を崩す人が多い。海外では想像以上に医療・救援費用がかかる場合がある」と指摘している。
(この記事は社会(産経新聞)から引用させて頂きました)
◆救命措置なしも
「僻地(へきち)では医療機関が整っていない場合が多い。結果的に適切な救命措置が受けられず、命を落とすケースもある」と話すのは、外務省海外邦人安全課の担当者。
昨年の海外渡航者数は約1850万人で過去最高を更新した。在外公館(現地大使館など)が関わった日本人の救援件数「海外邦人援護統計」によると、昨年は537人が海外で死亡した。そのうち病気で死亡したのは399人(74%)に上る。
中高年の海外旅行者や海外滞在者が増加するにつれ、旅行の途中に体調を崩したり、急病で医療機関へ緊急搬送されたりして、入院したまま亡くなるケースが増えているとみられる。
◆まず救急車を
日本旅行医学会(東京都渋谷区)は脳出血や心筋梗塞で入院治療を受ける日本人は年間700人以上に上ると推測している。海外で適切な医療を受けるためにはどうしたらいいのだろうか?
同会専務理事で海外の医療事情に詳しい篠塚規(ただし)医師は海外で治療を受ける際のポイントとして、(1)命に関わる緊急医療(2)命に関わらない緊急医療(3)非緊急医療-に分けて対応するといいとアドバイスする。
欧米など医療先進国では(1)のような心筋梗塞や脳出血など命に関わるときは日本と同様、救急車を呼ぶ。日本語の通じる病院を探したり、保険会社の24時間医療サービスに電話をしたりすることが逆に救急搬送される時間を遅らせ、命を落とすことにつながる。
先進国以外で医療レベルが病院や地域によって異なる場合は、現地日本人会の情報などを事前に調べ、緊急搬送先を選んだほうがいい。(2)のような風邪やぎっくり腰など命に直接関わらない病気のときは保険会社に電話し、日本語のできるクリニックを紹介してもらう。
(3)のケースに該当する高血圧や糖尿病など持病を継続的に海外でも治療する場合は事前診断を受け、薬の処方を現地の医師に伝えられるように出発前、英文診断書を用意しておくなどの準備が必要だ。
■国によって異なる事情 救命費用1000万円超も
医療事情は各国で異なり、「医療はサービス産業」と考える国では支払い能力がある人だけが充実した医療を受けられるケースがある。
医療費が高額になるとクレジットカードに付帯した海外旅行保険だけでは足りない場合があるため、渡航者に勧めるのが損保会社などが販売する海外旅行保険の加入だ。
ジェイアイ傷害火災保険(東京都千代田区)は昨年度、海外旅行中の「治療・救援費用」として、1000万円を超える保険金を11人に支払った。300万円以上は51人。このうち半数は65歳以上の高齢者だ。
昨年度の65歳以上の高齢者の主な高額事故として、(1)トルコのカッパドキアの階段で転倒し、頸椎(けいつい)骨折・脊髄損傷と診断され、手術・42日間の入院。家族が駆け付け、医師・看護師が付き添い、チャーター機で医療搬送(保険金支払額4100万円)(2)フランスのセーヌ川観光をしている際に脈が乱れて受診し、静脈炎と診断され、10日間の入院。家族が駆け付け、医師・看護師が付き添い、医療搬送(同1093万円)-などクレジットカードの付帯旅行保険だけでは支払いきれない費用が請求されている。
同社広報の沢田宏慎さんは「2年前からは持病の急激な悪化も保険対象にし、支払いが増えた。飛行機での気圧の変化、海外の気候や食事の変化で体調を崩す人が多い。海外では想像以上に医療・救援費用がかかる場合がある」と指摘している。
(この記事は社会(産経新聞)から引用させて頂きました)