ギター談義〜新しいギターを買うのなら② | Honolulu Music Society byなかじー

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出自は日本生まれの日本育ち。
米国籍を取得してハワイに在住する音楽家であり実業家。3児の父。

今までの日本人には発想出来なかった独自の視点と解釈を元に展開されるちょっとだけ凄いブログ。
更新不定期。

​Aloha!


消えました!この内容を投稿するの、今日で2回目です。


近況含めて細々書いていたんだけど、いいや!(笑)




​Aria pro II 212 MK2 Bowery


今やエレキギター黎明期を支えたメーカーで、全くの新規デザインを起こしての商品リリースが出来るのは、YAMAHAとIbanezとAria proI IIだけとなってしまいました。




ミニハム+Bigsbyというのが外観上の大きな特徴になっていて、ある種の泥臭さやいなたさを演出しているようにも思えます。

いっとき流行ったデューセンバーグあたりのレトロモダンな雰囲気をイメージしたのかなぁと思いました。


なんたってBoweryですからね、デューセンバーグ+グレッチのロックジェット÷2みたいな若干男くさい感じを狙ったかもしれません。

このギター、日本では8万円前後なのでしょう?スカーフジョイントってそろそろやめた方がいいと思いますけどね。それだったら3ピースのネックで柾目に継いだ物の方が強度も優れているし見た目もはるかにいいと思えます。


なんとも雑なザグリのチェンバードボディ。



ここまで大幅なザグリを施すならボディ材はマホガニーではなくてより硬質なサペリの柾目を使う方が、ボディの音響シェルとしての役割が期待出来てよかったんではないかなぁと思えます。


見た感じあまり目の詰まっていない材を使用しているように見受けられたので、ソレをここまでくり抜いてしまうと音に締まりのないボワボワのサウンド特性に振れてしまう可能性があります。


となると、ミニハム+Bigsbyの組み合わせから期待出来る『シャープさ』がボディの特性と相殺されて中途半端なサウンドになってしまうのでは?と懸念しました。


公式にレビュー動画がありました。




意欲的な商品だなとは思いますが、近年モノの荒井貿易さんの商品っていうのはどれも所々詰めの甘い部分があって、ギター選びにおいては必ず候補には入るのに最終的な判断としては取り敢えず今回はいいやとなりがちな印象があります。


荒井貿易さんは商社ですから、まず世界中に流通するギター部材を安く仕入れるところからギターの商品化が始まると考えられます。


今回の件でいえばソレはおそらくBigsbyが安く仕入れられたから企画された商品だっただろう、と。


だってBigsbyを1,000個売るのは大変な事かもしれませんけど、Bigsbyの付いたギターを世界中の楽器店に1,000本卸すのだったら充分可能じゃないですか。


そういう『商社の都合』がギターづくりに透けて見える事がこのギターの設計思想に表れていると感じます。


取り敢えず今回はいいや(笑)




​Fender LEAD III


あら、いいじゃない?(笑)



実は僕、80年代のオリジナルのLEAD IIはまだ実家にあるんですよ。



ソレって塗装がラッカーだし、ローズ指板でピックアップがシングルコイルで仕事で使いづらいしホワイトアッシュのボディなので小ぶりに見えて少し重たいんですよね。


この新しいLEADはポリウレタン塗装だから潮風や紫外線にも強いしメイプル指板なら固く絞った濡れタオルで拭くだけで済むしアルダーなので軽いし、


いいとこ尽くめじゃないかーい!


いや、コレマジでLEAD  IIIが視野に入って来たなぁ。


ギター愛好家界隈だと、やれアームが使えないとかいわゆるハーフトーンが出せないとか、ハムバッカーをタップした音はシングルコイルの音と違うとか言うかも知れませんが、そんなのは無くても音楽は成立するんですから僕は気にしない。


気になる点があるとしたら、ピックアップが3点吊りになっているのでもし将来的にピックアップを交換する時にはピックアップのベースプレートに同様の穴が空けられているモノを探さなくちゃいけない手間を憂慮します。若しくはピックガードに新たな穴を空ける?いや、ソレは無いなぁ。


あとはアレですよ。全てがピックガードマウントなので電装系のチェックやトラブルシュートをするのにわざわざ弦を弛めたり外したりする手間が絶対に掛かるって事ですよ。


なんでいちいち弦を弛めたり外したりしないといけないの?

なにか不具合が感じられた時に、弦を張ったままチェックしたり治せる方がいいに決まってるじゃん?


コレはFender系のギターづくりをする人たちの全てに言いたい。

こっちはギターを出来る限り練習したい、1曲でも多く弾いていたいのであって、そのためにはギターイジリなんかする暇は無いわけ。


ギター愛好家界隈ではギターのメンテナンスや改造が出来る方がエラいみたいな風潮ありますけど、僕はそうじゃなくて『弾きたい人』なわけです。


だから出来る限り壊れてほしくないし余計な調整などの手間のかかる造りにして欲しくない。


オールインワンで全てをピックガードマウントにするのは造る側が造る時に面倒くさくない事とストラトのピックガードが流通しているから安価に仕立てられるってだけの話なのであって、


ソレを使う側が不具合を感じた時に点検やら修理で見舞われる面倒くささが一切考慮されていないってのが大きな問題点なんですよ。


ストラト、何十年前に設計されたギターですか?それと同じことを今さらやってるのって、どうして何一つ疑問に感じないの?


『ギターづくりの先生がこうしなさいっていったから!』


自分の頭でものを考えられない小学生みたい。


ギターを弾くこと、音楽を演奏することにとっても1番怖いものはなにか?


『思考停止』


ソレはギターづくりにも言えるんじゃないですかねぇ。


というわけでLEAD  III、一旦保留。


そんな感じ!


なかじーのギター探しの旅は続く…


Mahalo!


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