妻との昔の写真を見返して、妻からの手紙を読み返して


あれから少し前の自分に戻ってしまいました。


気がつくと色々思い出して、そして泣いている。



闘病中 仕入れで朝早く家を出る時はなるべく起こさない様に静かに準備をしていました。


家を出る間際 寝室のドアを開け妻に早く帰るからと伝えて後ろ髪を引かれる思いでいつも家を出ていました。


妻は早く帰ってきてね、必ずそう言って僕の帰りを楽しみに待っていてくれて


僕も仕事が終わったら一目散に帰っていました。


それは今も変わらず、


朝の準備を済ませると妻の骨壷を抱きしめます。


早く帰るね、ゆっくりしてて、もう何も心配ないからね。


箱に頬を押しつけて


生前妻に言っていたのと同じ事を言ってあれから毎朝抱きしめる。


この箱の内側には間違いなく妻がいて


小さく変わり果ててしまった事を思うと


いつも泣いてしまう。



助けられなかった自分を何度も悔やむ。




元に戻ってる、これから先もずっと繰り返していくんだろな。


そしていつも泣いてるから多分心配してるだろう。


でも僕は大丈夫だから、どんなに悲しくてもいいからずっと僕の中に色濃くいてほしい。


もう僕の中から居なくならないでほしい。



心配かけてごめんね、ママ。




パイナップルリリー



ビカクシダ