妻の治療について、僕は全く無力だった。
妻が罹患してから自分なりに病気を理解するため本を読んだり動画を見たりセミナー行ったりしてみたが、今考えるとあまり役に立ってなかったんじゃないかと思う。
僕は妻の周りでジタバタして空回りしていただけなんじゃないかと。
今思えばもっとしっかり理解を深めて、妻の身体の細かい状況をしっかり見極めていたらまた少し違っていたのかな、なんて考えたりする。
今まで僕の記憶している限り、人生の中でこれに全てをかけるってものはなかった気がする。
妻の病気が分かった時、心の奥底に火が灯ったのを覚えている。
必ずこの病気に勝つ、負けない、2人でやり切るって。
多分生まれて初めてだったと思う。
こんなに強く明確な目標を持ったのは。
妻との治療は僕にとって生き甲斐になりました。
妻の治療は2人の共同作業、同じ目標として少しでも良くなれば心から喜び本当に嬉しかった。
そんなに沢山なかったけど最高の気分でした。
逆に思った結果が出ない時は二人で思いっきり凹んで泣きました。
でも実際苦しんでるのは妻。
僕はその気になっていただけかもしれないです。
ホントはもっともっと妻な身体や心の事 しっかりわかってあげなきゃいけなかった。
今 心に穴が空いたように感じるのは妻がいなくなった事はもちろんだけど、同時に生き甲斐、目標も一緒になくなってしまったからです。
今まで病気の事について考えていた時間が僕の人生からぬけてしまったからです。
これからこれ以上の目標、生き甲斐ができる事はないでしょう。
先生から良い結果を聞いた時の気持ち、あの嬉しかった気持ち、妻と喜びあった気持ち、僕は一生忘れない。