これから公開される話題の映画 | meaw222のブログ

meaw222のブログ

映画・ドラマの部屋

 

本題に入る前に、4月25日からNetflexで公開中の「シティーハンター」について、若干紹介したいと思います。

 

この「シティーハンター」は、漫画家・北条司さんの漫画作品です。この北条司さんは、前作がこれも有名な「キャッツアイ」で、この「シティーハンター」はこの「キャッツアイ」の次回作として発表されました。

 

読切として描かれ好評であった『シティーハンター -XYZ-』、『シティーハンター -ダブルエッジ-』を元に『週刊少年ジャンプ』(集英社刊)誌上において1985年13号から1991年50号にかけて連載され、その後も人気は衰えずに息の長い作品となり、単行本の累計発行部数は5000万部を突破するなど非常に有名な作品となります。

 

著作権管理元の公認作品としては1993年公開のジャッキー・チェン主演作品で「シティハンター」として、また、日本アニメが定着しているフランスでの2019年に「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」という題でも実写化されています。

 

アニメとしては、1987年に『シティーハンター』としてテレビシリーズ化されたのを皮切りに、テレビアニメとしては4度のシリーズ化と3度のスペシャルが放映、またアニメ映画としては3本が制作されています。

 

そして、最初の作品から39年後に、再びこの「シティーハンター」が、Netflex版として復活しました。(この実写化には、主人公を演じた鈴木亮平さんの強い熱意が、Netflexを揺り動かしたと言われています。)

 

 

主人公の冴羽獠の007のジェームズボンドのような万能感、モンキーパンチさんのアニメ「ルパン三世」に登場するルパンの様に美女に弱いキャラクターで、冴羽獠の下ネタ爆発のオチャラケキャラから真剣モードキャラの落差、愛用の拳銃であるコルトパイソン、赤のミニクーパー、そして、アニメドラマ時代からの主題歌であるTMネットワークさんの「Get Wild」など「シティーハンター」の世界観が、1980年代の設定を現在風に作り変え生まれ変わっています。

 

原作における第6話からの『恐怖のエンジェルダスト編』がベースとなってはいるものの、人間の理性を無くし、身体を強化する麻薬「エンジェルダスト」をめぐるオリジナルストーリーに作り変えられており、「シティーハンター」原作のプロローグ部分が使用されているのも加わって、「シティーハンター」を知らない視聴者にも理解しやすい設定となっています。

 

この映画の導入部分での主人公の冴羽獠と槇村香が、『エルピス-希望、あるいは災い-』、最近では『下剋上球児』での鈴木亮平さん、そして、『全裸監督』の森田望智さんのイメージがどうしても、前面に出ていたのですが、画像がアニメ風な作りと、原作のアニメに似せた演技が相まって、中盤以降は、この二人が、冴羽獠と槇村香に見えてきます。また、この映画全体から醸し出される原作愛が十分以上に感じられるものとなっており、原作のイメージに忠実に作品が作られ、再現度が高いものとなっています。

 

ストーリーの展開も、スピーディーで中だるみすることなく進み、飽きさせることがありませんでした。しかし、余りに展開が早い為に、「シティーハンター」のディープなファンには若干物足りないものとなってかもしれません。

 

とは、言っても、全体的にこの作品は、良くできており、期待以上の出来でした。(「シティーハンター」のファンであったために、最初は世界観を壊したくないために、なかなか視聴する気になりませんでしたが。)

 

この様に思ったは、私だけではない様で、5月1日に発表されたNetflixの「日本の週間TOP10(映画)」で1位を獲得。さらには、「週間グローバルTOP10(非英語映画)」でも初登場1位に輝き、世界的ヒットを記録しています。(世界中に「シティーハンター」のファンが多くいたのも一因であると思います。)

 

最近のNetflexでは、「忍びの家」などの様に、日本独特のコンテンツが多く作られるようになっており、世界的にもヒットを飛ばしてします。一時期は、ドラマ映画は、韓国に圧倒されていましたが、日本映画ドラマがここにきて逆襲している態となっており、日本人としては嬉しい限りです。

 

前置きが長くなりすぎましたが、本題については、海外と日本の、これから公開される注目映画について書いていこうと思います。

 

 2024年公開の注目映画

既に日本で配給が行われている「オッペンハイマー」や今年のアカデミー賞主演女優賞を獲得したエマストーンの「哀れなるものたち」が話題となっていますが、その他にもまだ日本公開されていない注目映画が、目白押しとなっています。

 

総じて、「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」「クレイヴン・ザ・ハンター」などのスピンアウト作品。「キングダム 大将軍の帰還」、「アクアマン/失われた王国」「ライオン・キング:ムファサ」「デューン 砂の惑星PART2」「エイリアン:ロムルス」「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」「ツイスターズ」など続編物が、多いのも特徴的です。

 

これには、最近の行き過ぎた「ポリコレ」が大きく影響して、制作会社、配給会社が大きな冒険をしないことが原因であると思います。特に、ハリウッドにおいてはこの「ポリコレ」が猛威を振るっており、更なる地盤沈下が進行しています。

 

邦画としては、人気ドラマ「アンナチュラル」と「MIU404」の世界線と交差する完全オリジナル映画「ラストマイル」、ヤマシタトモコさんの漫画を主人公の高代槙生役に新垣結衣さんを迎えて実写映画化した「違国日記」、とある村を舞台にした社会派ホラー「みなに幸あれ」などが注目の映画となっています。

 

その中でも、今年配給される映画でも、特に個人的に注目しているのが、洋画では、5月10日に公開が始まった「猿の惑星/キングダム」、8月1日に公開予定の「ツイスターズ」。邦画では、既に配給されていますが「夜明けのすべて」そして、昨日5月17日から公開の始まった「ミッシング」です。

 

この中らか、今日は、「猿の惑星/キングダム」と「ミッシング」について詳しく書きたいと思います。

 

 「猿の惑星/キングダム」

この映画は、「猿の惑星」オリジナルシリーズ4作と原作に最も忠実に作られた「PLANET OF THE APES/猿の惑星」、そしてオリジナルから外れた独自のシリーズ(リブートシリーズ)である3作の最新作として制作されています。

 

この猿の惑星は、ピエール・ブールによるSF小説『猿の惑星』を原作としています。ブールは、その他にも、「戦場にかける橋」でも有名な作家です。

 

このSF小説『猿の惑星』は、作者であるピエール・ブールの戦前のアジアにおける白人支配者として、そして、戦中の日本軍に捕まり捕虜収容所での実体験を元に書かれています。

言うなれば、日本人が支配者階級である「猿」に投影された小説です。

 

因みに、この「猿の惑星」の第1作目のラストシーンは、SF映画史で最も印象的なシーンとして有名ですが、小説ではこのシーンは描かれておらず、小説ではさらに衝撃的なラストシーンが描かれています。

 

さて、こんな原作をもつ「猿の惑星」ですが、オリジナルシリーズに見られる人種差別的なストーリーから、「人類」の残虐性や矛盾を中心としたストーリーに変わってきています。

 

そして、最新作の「猿の惑星/キングダム」では、前作『猿の惑星: 聖戦記』で描かれた、シーザー率いる猿たちと人類の決戦から約300年後が描かれています。

とは言っても、リブート版の前3作を見なくても、楽しめるようになっています。

 

ストーリーは、舞台は今から300年後の世界。人類は退化し、まるで野生動物のような存在となっていた。一方で猿たちは世界の絶対的支配を目論み、巨大な帝国<キングダム>を築こうとしていた。

 

そんな世界で生きる若き猿、ノアは、ある人間の女性と出会います。彼女は“ノヴァ”と呼ばれ、知能が低い人間のなかにあって“誰よりも賢い”とされ、その知性ゆえ猿たちから狙われていた。

 

しかし、ノア、ノヴァ、オランウータンのラカは、同じ目的の為に共に旅をすることとなりますが・・・

 

 

この映画は、単独でも楽しめると書きましたが、今までの「猿の惑星」オリジナルそしてリブート版の全ての要素を一つのまとめ上げています。

 

例えば、”ノヴァ”と呼ばれる人間の女性ですが。この”ノヴァ”は、第1作でも「言葉を喋れない女性」(人間のヒロイン役)として登場します。

 

また、ストーリーの後半の重要な場所が、過去の作品では、禁断の地と呼ばれたかつて人類が高度な文明を有した場所が、この映画の中で現れてきます。そして、この禁断の地での出来事が、最後のシーンで大きな役割を果たすこととなります。

 

そして、この映画の最期のシーンは、第1作同様にネタバレ禁止の衝撃的な終わり方をします。

 

但し、この映画の中では回収されていない伏線も残っており、次作が作られるのではないかと思われます。

 

この映画は、映画館、特にimax映画館で見ることをお勧めします。

 

 

 ミッシング

邦画で今一番期待しているのが、この「ミッシング」です。

 

娘の失踪事件をきっかけに、報道やSNSなどの情報の荒波に巻き込まれ、翻弄されていく母親とその家族たちの姿が描かれています。改めて報道の在り方、そして、被害者へのバッシングの是非が問われている作品となっています。

 

 

主演の石原さとみさんは、出産後初の映画撮影として1年9カ月ぶりに芝居に臨んだ作品であり、我が子の失踪で極限まで崩壊していく母親を演じています。

 

石原さんも、自らも子供を持つ身となり、演技の途中で心情的に苦しい想いをしたと言っていますが、それだからこそ、石原さとみさんの演技には、子供を思う母親の心情が強く表れています。新しい石原さとみさんがこの映画の中にいます。

 

以上が、今年公開される注目の映画です。しかし、関心を引くような映画が多いのですが、個人的には、続編が多くオリジナルの映画が少ない事には、少々ガッカリとしています。映画も、そろそろ今までの状況から脱却して、新しい段階に進むべき時には差し掛かっていますが、なかなか光が見えてこないのも残念ですが現実です。