ロマンス映画の7選 | meaw222のブログ

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映画・ドラマの部屋

 

前に書いたブログを再構成して書きました。

 

過去に見たロマンス映画の中で特に記憶に残った7作品を紹介します。

 

 

天使のくれた時間もしあの時、違う道を選んでいたら?

「天使のくれた時間」は、1946年制作の「素晴らしき哉、人生!」をモチーフにして2000年に制作されたファンタジーロマンス映画です。

 

ジャックはロンドンにある銀行での研修へ向かうため空港に来ていた。

直前になって恋人のケイトから「2人の幸せのために考え直して欲しい」と引き留められるが、「仕事の成功こそ2人の幸せだ」と旅立っていく。

13年後、ニューヨークのウォール街で成功しすべてを手にしていたジャックは、優雅な独身生活を満喫していた。

 

クリスマスイブの夜に、ジャックは、ふと立ち寄ったコンビニエンスストアで、不当な扱いに腹を立てている黒人青年キャッシュと出会う。キャッシュは、銃を取り出して店主を脅すが、ジャックは、なだめキャッシュを店外に連れ出して、キャッシュの将来を心配し優しい言葉を掛けるが、会話の中でジャックが、「僕はなんでも持ってる」と答えると、キャッシュは「これから何が起きてもあんたの責任だ」という言葉を残して去っていく。

 

高層マンションのベットで寝ていたはずのジャックが、目が覚めて見たものは、見知らぬ庶民的な家のベッドだった。隣には別れたはずのケイトが寝ており、覚えのない2人の子供までいるのだ。

驚いたジャックは、ニューヨークの自宅に戻るのだが、そこには自分を知っている人が誰もいなかった。

そこに、キャッシュが現れてジャックに「煌き(きらめき)を見せている。答えは自分で探せ」とだけ告げると姿を消してしまうのだが・・・

 

 

すべてを手にしたと思っている男に起こったクリスマスの奇跡を描いた映画で、成功して金持ちになるよりも、平凡でも愛する人が近くにいることが、本当の幸福であることを教えてくれる作品となっています。

 

余りに平凡で普通の生活の中で、自分の選択に疑問が起きた時に見たくなる映画で、最後はハッピーエンドとなり心が温かくなる作品となっています。

 

 

Her/世界でひとつの彼女見たこともない愛のカタチ

2013年のファンタジーロマンス映画です。コンピュータのオペレーティングシステム(人格を持つ最新の人工知能型OS)サマンサに恋をする男を描いた物語

 

他人の代わりに思いを伝える手紙を書く代筆ライターのセオドアは、長年連れ添った妻と別れ、傷心の日々を送っていました。

そんなある日、人工知能型オペレーティングシステムの広告を目にし、興味を抱いたセオドアは、早速自宅のパソコンにインストールしてみます。そして、セオドアの心の隙間を埋めてくれる“OS1”の彼女、サマンサと出会います。

声だけで実体のないサマンサですが、セオドアは、サマンサと話すうちに段々とセオドアの生活が、輝きはじめますが・・・

 

 

AIの発達により、すでにSFではないストーリーを持つ作品。恋愛とは何かを考えさせられる映画となっています。

また、フィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るのか」に代表される「AIも人格を持つのか?」といったテーマも併せて持つ非常にオリジナリティに溢れた映画となっています。

声だけの出演であるスカーレット・ヨハンソン演じるOSの声が、とてもセクシーで印象に残る映画であり、最後はそう来るかと感心させられるエンディングとなっています。

最後には、切なさが残る、意外と泣ける映画でもあります。

 

世界一キライなあなたに賛否両論のある結末

2016年アメリカ映画。ジョジョ・モイーズの恋愛小説「ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日」を映画化した作品で、「尊厳死」「安楽死」という非常に重いテーマを扱っています。

 

舞台はイギリスの田舎町。ルイーザ・クラーク(エミリア・クラーク)は、お洒落をすることが大好きな26歳。ある日、働いていたカフェが閉店することになったルーが新たに得た職は、バイクの事故で車椅子生活を余儀なくされ、生きる希望を失ってしまった大富豪ウィル・トレイナー(サム・クラフリン)のお世話係をする期間6ヶ月の仕事だった。

 

最初はルーに冷たく当たるウィルだったがルーの明るさが、ウィルの頑な心を溶かしていき、やがて2人は恋に落ちていく。しかし、ある日ルーは、ウィルが決めた「生きる時間」があとわずかであるを知ってしまいます。

 

 

前半は、デザイナーに成りたいと漠然とした夢を持ったヒロインのルイーザが、生活の為に、事故により下半身不随となった青年実業家ウィルの介護をすることになり、最初は、心を閉ざしていたウィルは、ルイーザの明るさに、心を開くようになり、自然と二人は愛を感じるようになります。

 

しかし、この映画が記憶に残るのは、後半部分です。

 

ウィルは、ルイーザと会う前からあることを決心していました。

それは、人間の尊厳に関する事であり、その決心は、愛することによりさらに深くなることが描かれています。

人によっては、ウィルの決心について賛否両論があると思いますが、結末だけを切り取らずに、愛し愛された時間をも考えて全体としてこの映画を見てみると、切ないながらも、「生きる事とは何か」を考えさせられるいい作品となっています。

 

 

あと一センチの恋隣にいるって、一番遠い

「あと一センチの恋」は、2014年制作のイギリスとドイツの合作映画です。

原作は、セシリア・アハーンの小説「愛は虹の向こうに」。

主演は、『白雪姫と鏡の女王』などのリリー・コリンズと『スノーホワイト』などのサム・クラフリン。

 

ロージー(リリー・コリンズ)とアレックス(サム・クラフリン)は6歳の時からの親友だった。そして二人の夢は、この小さなイギリスの田舎町を離れ、アメリカのボストンにある大学へ一緒に進学すること。しかし、ある事から、お互いを想いながら言葉にできないまま、それぞれの人生を歩むことになります。

 

記憶の掛け違い、誤解、恋のライバル、読まれることのなかったラブレター、運命のいたずらに翻弄され、12年間も2人は近づいては離れていくのですが・・・

 

 

運命のいたずらに翻弄(ほんろう)され、12年間も擦れ違い続けた二人の、関係が近いからこそ、あと一歩がなかなか踏み出せない、もどかしく切ない関係に胸が詰まります。

 

 

アバウトタイム 愛おしい時間について何気げない一日が、かけがいのない時間だった

2013年制作のイギリス・アメリカ合作映画。

タイムトラベルを繰り返す青年が本当の愛や幸せとは何かに気づく姿を描いたロマンティックコメディ作品です。

 

ティム(ドーナル・グリーソン)はイギリスのコーンウォールに両親と妹、そして叔父と暮らしていた。週末は野外での映画上映会をし、どんな大嵐でも海辺でピクニックをする変わった風習のある家族。

ティムは21歳の誕生日に父(ビル・ナイ)からある重大な秘密を知らされる。レイク家の男には代々、タイムトラベルの能力を持って生まれるというのだ。

 

弁護士の卵となったティムは単身ロンドンに移り住み、そこで運命の恋人メアリー(レイチェル・マクアダムス)と出会う。

しかし、せっかくメアリーと出会えた日にあるトラブルが起き、ティムはタイムトラベルをして過去をやり直すことに。トラブルは解決したものの、メアリーとは出会っていない事になってしまい、なんとか再会したメアリーには、すでに恋人が……

 

 

タイムトラベルができる主人公のティムが、最後に出した答えは、過去に戻ってやり直し、完璧な今日を生きるのではなく、一日一日を大切に丁寧に感謝して生きること。

そうすることで、何気ない一日がかけがえのない時間に生まれ変わるのです。

 

 

君に読む物語ラブロマンスの王道

2004年に公開されたアメリカ映画。1996年にニコラス・スパークスが発表した小説を映画化。

 

認知症を患い過去を思い出せずにいるアルツハイマー症の老女と共に、療養施設へ入寮しているデュークは、ノートに書かれた物語を彼女へ読み聞かせている。

 

その物語は、1940年のアメリカ南部シーブルックから始まります。

青年ノアは別荘にやってきた17歳のアリーに一目惚れ。強引にデートに誘い、映画を見て語り合った後、仲良くなり、2人は付き合うようになりますが、母親の反対により二人は別れます。

大学生になったアリーに手紙を書くが、母親によってその手紙はアニーには届かなかったのです・・・。

 

映画の中に描かれる情景が美しく、美しいが故に現在の状況が、ことさら悲しいものとなります。

 

 

思い出が素晴らしければ素晴らしいほど、それが無くなるのを只見ているだけしかない、そして、思い出すことをひたすら願いつつも、それが長く続かないことに二重の苦しみが襲います。

 

ラストが素晴らしく、この映画が「ラブロマンスの王道」として語られる理由だと思います。

 

 

きっと星のせいじゃない主体的に生きる意味

2014年のアメリカ合衆国のロマンス映画。原作は、ジョン・グリーンの小説『さよならを待つふたりのために」。

シャイリーン・ウッドリーとアンセル・エルゴートが主演を務めています。

 

末期ガンながらも、薬の効果で深刻な状態を免れているヘイゼル(シャイリーン・ウッドリー)。だが、学校にも通えず、友人もできず、酸素ボンべなしでは生活できない状態。

 

そんな中、ガン患者の集会で骨肉腫を克服したガス(アンセル・エルゴート)と知り合う。ヘイゼルに惹(ひ)かれたガスだが、彼女に距離を置かれてしまう。

ヘイゼルに振り向いてもらおうと、彼女が敬愛する作家にメールを送って返信をもらうことに成功するガス。それをきっかけに、二人は作家に会おうとオランダへ旅行に出るですが……。

そして、二人は、思いもしなかった結末を迎えます。

 

 

この映画の原題が、「The Fault in Our Stars」。

これは、シェークスピアの「ジュリアス・シーザー」という戯曲の中で、キャシアスがブルータスに言った台詞から引用された言葉です。

 

The fault, dear Brutus, is not in our stars, But in ourselves, that we are underlings.

(ブルータス、悪いのは運命ではない、なぜなら、運命は自分がつくりだしているのだから)

 

つまり、「運命論者」が、言うように、すべては決められたことではなく、自分自身が、運命を創り出しているということです。

 

また、この映画のストーリーの底には、二人の「死」という影が深く刻まれています。

否応なしに二人の恋の行く末には、どちらかの「死」が確実に起こるだろうと、この映画を見るものは、予想するし、

それが為に、普段の二人の何気ない会話や仕草さえも、かえって生き生きとした命の存在そのものを強く感じさせてくれます。

故に、人は、生きているだけでも素晴らしいことだと感じさせてくれる映画となっています。

 

最後に、この映画の名言を紹介して終わります。

 

「生きていれば傷つくこともあるけど、その相手は選べる」

 

「0と1の間には無限の数があって、繋がっている」

 

きっと、星のせいじゃない、すべてはあなた自身が決めることだから。

 

以上、ロマンス映画の7選です。それぞれが、色々な状況を描いていますが、どれも素晴らしい映画ばかりで、心のデトックスが出来ると思います。まだ、見ていない人は、是非見て下さい。