さて!今宵は書くで!久々に!暑苦しく!長文を!
1.総論
まずは舞台全体の総論!
私はこの劇の幕開き演出から、すごい「自由」を感じました。
うえくみ先生が、今までの人生で得てきた音楽的教養や体験、歴史的知識や思想などなどを
最高に自由に再構築して築き上げたみたいなね。
その自由さは、だいもんをはじめとする今の雪組だからできたり、あるいは先生ご自身が宝塚で何本も脚本を書いてきて進化してきているからこそできたのだろうけど。
そして、ベートーベン自身も、作中で「自由主義」と称される場面があるし、「遠くへ高みへ」届くわけですし
やはり「自由」を様々な局面でびしばし感じます。
「自由」、あるいは「拡大」ともいえるのかな、制限を超えて。遠く高く、それこそ天にまで届くほどの。
ではなぜ「自由」を獲得できたかといえば、最後の方のシーンでも示唆されているのですが…。
運命、人生、生きること…対象をなんと呼んでもいいのですが、「受容」「許し」「愛」という領域を開いたからこそではないでしょうか。
「苦しみ」との戦い、つまり何かと「戦って」いるとき、人は囚われ不自由なのだと思います。
そんなセリフありますしね。打ち震えたわ。
次に、この作品を見るのに、なんか知識とかあったほうがいいのか?てことですが。
知識があれば楽しみや考察が深まるのでしょうけど(ここで「ゲーテのこれが引用されるのは…」とかね笑。)、別になくても楽しめるんちゃうかな?
どちらかといえば、うえくみ先生の個性との相性の問題な気がします。楽しめるかどうかは。
随所に先生の教養とかがうかがえるので、ちゃんと原典を読んでいたり、先生がもりもり盛り込んでいる各要素に詳しいアカデミックな人のほうが、エビデンスある解説を書けると思うので、お任せします!と先程のブログでは書きましたが笑。
学習まんがと受験勉強世界史程度だけで、私はまじめっちゃ楽しんだしね!!
エピソードや主要人物、ほぼほぼ網羅してたんやないかな、この漫画。ありがとう!!笑
宝塚ファンなら、それこそ春雷とか、眠らない男とかで予習もしてますしね~笑。
多分問題はないでしょう。
ただ、間接的に今回の作品が合わなかった意見も聞きまして。そして合わない人がいるのも、わかる気はします…笑。
もし楽しめないというなら、きっと、そもそもBADDY時代からうえくみ先生の自由さについていけないとか
色々な知識・思想の再構築、ベートーベンの具体的エピソードとそれらの融合、つまり具体と抽象の行き来という意味では確かに抽象的だったり観念的な作品でもあるので、それはエンタメとしてちょっと自分の性に合わないな…てことかなーと思ったり。
自由って個性が強いことでもあるから、相性問題は出てくるのかなーと。
エンタメにおける、型通りやテンプレの間口の広さよ!(効果的・効率的という意味で)重要だよね~。
私は、うえくみ先生作品の真髄は、なにかをぶち破ってこそやと思っていて(先生も一揆や下剋上、たいがい好きよねー)
サパで突き抜けてくれたけど、それ以上に自由な今回の構成、大大大好きで号泣しつつよく笑い、既にリピートしまくりたいのだけども。
そもそも型通りも、型を知った上で破るのも、なんでも好きなので、宝塚で合わない作品は相当少ないってか、なんならジェンヌさんの舞台姿みるだけでOKだから、あまり相性問題が発生しない笑。うーん、ちょろい!宝塚最高!
あ、そうそう、今回は、結末としてはなんせ歓喜だし、ユーモアたっぷりだし、ブルーレイ買っても何回も見れそうだわ笑。その点もよかった。
いつもブルーレイ買っても、どんなに好きでもBADDY以外は辛くて見返さないからね…サパもまだ手をつけてない笑。
あれはまだラストわかりやすく希望なのにwww
では、次の記事で各論いきます!