早期退職を目論むおばさんの立場から、引き続き投資の話をしようと思う。


今月は円安もあり、含み益の純増が手取り月収を超えた。

これを見ると働いてるのがふと馬鹿らしくなる。

しかし2022年の相場を思い出してみると、円安の進行にも関わらず資産は常に微減、というのが一年続いた。

私が買っている信託の基準指標の利回りはその年-18%程だったというのだから、日本人で良かったと思うしかない。

逆に、いずれ15年前の為替水準に揺り戻すことがあれば今の含みが飛んで元本も数割削れるだろう。

未来の私が人間として最低限度の生活を送るための資金がだ。


そんなリスクを負ってまでする投資は、果たして将来のインフレ対策になるか。

結論は、

「なるっちゃなるが魔法じゃない。」

である。


調べた限り、インデックス投資は10年以上続ければまあ元よりは増えるだろう、という代物のようだ。

短期的には大きく目減りする瞬間があり、計画に組み入れる場合そこを耐える手段を平行して確保する必要がある。

つまり、手持ち現金だ。

しかしいつまで暴落が続くかは未知数だし使える金が現金しかなくてもインフレは待っちゃくれない。


そんなときでも働かないで済ませる最強の対策が一つある。

金を使わないことだ。

つまり、支出を極力絞るしかない。

では支出を絞る一番簡単な方法は何か。

蓄財計画を立てるときに元々の生活費を多めに見積もっておくことである。


私がそうだが、リタイア計画を立てるとき、つい生活費を最低水準に削りがちというのは傾向としてあるのではないか。

しかし、それでは想定より現実が悪化したときの弾力に欠ける。つまり、直ぐに働かなくてはいけなくなる。

そして、その段階で稼ぐ1万円は今よりも各段にタイパが悪いだろう。

だったら、今あらかじめ1万を稼いでおく。

それすらしたくないとなったら多分生活環境が自認以上にやばいので、リタイア計画にかまけてる場合じゃないと思う。

現状改善に全リソースを割いた方が結局リタイア計画が捗るはずだ。


あらかじめ1万円を稼いでおけば、直ぐに働くという選択肢意外にこの1万円を生活費に当てて無職を続ける、という道が生まれる。

自分の好きな方を選べるというのはストレスが軽減されるだろう。

もし事態の悪化が起きずにその金が余った時は、将来のさらなる悪化のために繰り越すか、何か娯楽に使えばいい。


投資に限らず、問題を全て解決する魔法はないと私は考えている。

けど、うまく複数手段を組み合わせることで計画をより実現性のあるラインに合わせることはできるはずだ。

激しいインフレ下に蓄財だけでリタイアを目指すよりは投資を組み合わせた方が効率的だし、

投資に過度に依存しないで余分な現金も用意した方が暴落時の対策になる。生活費に弾力性を持たせて見積もればインフレ対策にも暴落対策にもなる。


リタイア計画は人生に渡る一大長期プロジェクトなので、自分の納得と安心を最優先に考えたいと思っている。