以前のブログで資産運用を始めた話をしたが、あれから投資に対する所感がある程度貯まったので記録しておこうと思う。

最初に自己のスタンスを明確にしておくと、
私は本来投資をしたくはない。
と言うか、出来る立場にない。
何故なら投資は余剰資金かギャンブル資金で行うのが原則だが、私の資産は全て仕事を辞めるための生活費だからだ。
失ってはいけないお金である。
管理が面倒臭いし。

しかし、始めざるを得なくなった。
インフレのせいだ。
元々私のリタイア計画の一番の脅威がインフレである事は理解していた。
しかし、それは高齢化社会が進む日本では中々ないだろうとたかを括っていた。
なので、インフレ率が2%を超えたら考えればいいやとリタイア目指し始めた10年前は考えていた。
そして残念ながら2022年にそのベンチマークに至ってしまったので、対策として資産運用を始めた。

資産運用を対策として講じるとはあらかじめ決めていたので、着手はスムーズだった。
FIREが耳に入った2018年ごろに、FIRE自体は自分の人生に採用するに足らないと判断したが投資はインフレ対策になりそうだと思い勉強したからだ。
結果、ドルコスト平均法で低コストのインデックス商品に積み立てる事がインフレ対策になると学んだのでそのようにした。
インデックスは、分散するほどリスクが下がるという事で、世界株の商品を選んだ。

結果としてインフレ対策にはなった。
この2年の投資による資産増加は28%だが、インフレ指数は8%くらいだ。

しかし新たな問題が生じている。
為替リスクだ。
この2年、円はドルに対して30%は下落している。世界株インデックスの6割はアメリカ企業、つまりドル建てである事を考えれば、この数字では現状対策になっていないに等しい。

もちろん、単純計算で断じれない部分はある。
今は資産移転の過渡期で、運用を始めた当初は様子見で投入資金も抑え気味だったからだ。
運用開始後1年の資金だけで見れば2年で52%上昇しており、インフレや円安を加味しても資産は純増していると言える。
ただ私が始めた当時はちょうど株価の下落局面だったため、この結果をまるきりの標準とするのも適当ではないだろう。
結局資産を投じきってからでないと判断はつかないんだと思う。

しかし、ここまででただ一つ言えることは、やはりこんな面倒なで思考と判断を要する活動はやらないに越したことはない、ということだ。
今後リタイアまでに5千万ほど種銭を投じてその後も運用していく予定だが、今から気が重い。