フジミのファントムは最初に6種類発売され、その後偵察型のRF-4まで含む当時のファントムバリエーションを全種類発売するために金型が改修された。(エンジンが異なるスペイファントムは全部別金型で発売された)
ただし、1000円という価格を維持するために目をつぶられてしまった部分があるため、きちんとリサーチをしないと、色々な型の混ぜこぜファントムになっていsまうので、注意が必要だ。重大と思われる問題から瑣末な重箱の隅をつつくようなものまであるが、気づいた点を挙げていく。
上が改定前の旧版(G3)、下が金型改修された新版(G-3)。品番はどちらの同じで「7A-G3」だ。
赤丸で囲った部分は夜間空中給油用のライトだ。
新版はデカール再現だが、旧版では無視されているので、気になる人は再現が必要だ。新旧ともにモールドはない。
パイロン用の穴開け位置だが、N型はほぼ正確だが、分かりにくい部分もある。
赤で塗りつぶした部分がパイロン取り付け穴の位置だ。
青丸で囲った機首のアンテナだが、旧版はC型やN型に合わせてAN/APR-25RHAWがセットされていたが、新版はD型に合わせてAN/APR-26RHAWに金型改修され、N型を作る場合は加工するように指示されている。
旧版でD型を作る場合であれば、N型新版とパーツを入れ替えることで無加工で作ることが可能だ。
また赤丸で囲った98番と99番のパーツは新版で追加されたアンテナだ、旧版では付属しないので、使用しない空軍型の新版から流用するか、形が違うようなので自作してもいいだろう。
赤丸で囲ったアンテナも新版(右側)の金型改修で追加されたアンテナだ。
旧版(左側)にはないので、自作するか、使用しない新版空軍型から上手く切り取って移植する必要がある。
N型はスロット付きの水平尾翼だ。
資料によっては海軍型でも矢印型の補強版が上下に追加されたという記述があるのだが、補強板が付いた海軍型ファントムの写真を見たことがない。
補強版がない機体を作る場合は、削り落としてパネルラインを彫る必要がある。
胴体は空軍型と共用にされているので、空中給油口が両方モールドされている。
赤でなぞった部分は空軍機だけの空中給油リセクタプルなので、新旧どちらもモールドを埋める必要がある。
コクピットの組み立てだが、左側が旧版のもの。
空分型の使い回しのせいか後席にも操縦桿を付ける指示がある。
海軍型は空軍型と違い、後席には操縦装置がないので、操縦桿は付かないため、赤丸で囲った部品は取り付けない。
右側の新版では修正されている。
新版は偵察型のRF-4とも金型が共用になったためにフラッシュカートリッジ射出口が追加された。戦闘機型では不要なので蓋パーツを接着するのだが、一度埋めてパネルラインを変更する必要がある。
翼の上面に余分なスジボリが入っているので、取説の図面を参考に埋める必要がある。