1/72のF-15で一番作りたいのはエッシーのキットだ。

だが、エッシーは90年代に倒産してしまったがためにキットはほぼレアキット化している。

実はエッシーのキットはヤフオクや中古屋でもそこそこ見かけるのだが、F-14とF-15はまず出回らない。

プレ値とかに関係なくキットそのものが市場に出てこないということだ。

案外そういうキットは少なくなく、イタレリのF-15Cも見ない。F-15Eはタミヤ版が流通しているが、イタレリパッケージはレアだと思う。

 

エッシーのキットが理想的なのは、ハセガワ旧版と同様のパーツ分割でスジボリが凹線だということだ。

リアルかどうかは別にして、後発のハセガワ新版やアカデミーよりもしかっりとした綺麗なモールドだ。

だが、ハセガワ旧版と同様の分割故の欠点も存在するのだ。

 

 

左がハセガワ新版で、右がアカデミーのキットだが、インテーク上面にモールドが入っている。スジボリだけなら彫れば済むのだが、赤丸で囲ったルーバーのモールドを再現するとなると厄介だ。

 

 

左がハセガワ旧版で、右がイタレリのキットだが、エッシーも含めて昔のキットが大体モナカ割りのためにディテールが入れられないのだ。ハセガワ旧版やイタレリはルーバー含めてデカール再現だ。

モデルアートの昔のF-15本を見ても、どれもデカール頼りか、あるいは無視でルーバーを再現した作例は載ってなかった。

エッシーのキットに至ってはルーバーのデカールは入ってない。

そこで、100円で買ったハセガワの新版キットがあるから、それを潰して移植することも考えたが、手間を考えると本末転倒。楽をするためにパーツ数が少ないキットを望んでいる以上は、そこまでの切った貼ったをするなら、ハセガワ新版作ったほうがマシということになってしまうのだ。

 

そこでふと思ったのがアカデミーのキットだ。

 

 

アカデミーのキットは1/72では珍しく、インテークが上がった状態と下がった状態の選択式だ。

赤丸で囲ったのが下がった状態のパーツで青丸で囲ったのが下がった状態のパーツだ。

つまり、選択式である以上は、どちらかが余るというとだ。

ならばその余ったパーツが利用できるのではと考えたのだ。

 

 

ハセガワ旧版にアカデミーのインテークを付けてみた。

赤丸で囲った部分がアカデミーのパーツだ。分割位置が同じなため、ほぼピッタリ合った。

ただハセガワ旧版にフィットしても意味はない。スジボリが凸線なので、全部彫り直しでもしない限り使い道はない。やろうと思うなら使えるというただの参考例だ。スジボリ彫り直すくらいなら新版作ればいいという話なので。

イタレリのキットは分割位置が違うため、カットして使う必要があるが、ルーバー自作する手間を考えたら全然楽だろう。

 

して、問題はエッシーに使えるかだ。

 

 

エッシーも分割位置は一緒だった。

赤丸で囲ったパーツはアカデミーのインテークで、青丸がエッシーのインテークだ。

これで幅が一緒なら問題なくフィットするだろう。

 

まあ、アカデミーのキットを持っていることが前提となるが、余剰パーツでディテールアップができるという参考例だ。

アカデミーのキットを用意する必要があるので、費用対効果を考える必要もあるだろう。

そもそもハセガワの新版でいいという人には、わざわざイタレリやエッシーのキットをディテールアップする話は意味がないのも事実よね。

私のようにアカデミーのF-15を7~8個ストックしてる人間なら問題ないが、数年前と違い、エッシーやイタレリほどはないが、新版(ハメコミ・色プラ仕様のF-15E)が出たせいで、今は結構見かけなくなっている。また最新のMSIPⅡは値段が上がって2000円くらいするのだ。