今回は実際にキットの寸法で考えてみることにする。
複座のD型は単座機よりも50mm長いというのは、マクロスクロニクルや電撃データコレクションの数字なのだが、ネットの解説などを読むとこれらは間違いで、D型は機首が長くなった分、胴体に食い込んでいるので、全長は変わらないという説もある。
その裏付けとしてハセガワの1/72キットはD型もA型も同じ全長だ。
50mm長いと、1/72だと約7mm長くなる。
ただキットだと、メーカーごとに設計が違っていると思われるので、実際に測ってみることにした。
設定画を見て感じたことはD型のファイターの絵だと機種後ろ側の胸に当たる部分の長さが単座よりも若干短いと感じた。
写真はハセガワのキット付属の説明書のイラストだ。
上がD型で下がA型。D型の方がA型よりも機首の後ろが短いのが分かると思う。
ただ私が見る限り、ハセガワのキットは極端で、設定画はここまでの差はないように見える。
採寸の基準だが、機首の先端から変形時に折れ曲がる部分までを「A」、機首の後ろから折れ曲がる部分までを「B」とする。
バトロイドに変形した際は、機首はB部分に引っ込むので、「A-B」が単純計算でバトロイド時の胴体の最低の長さとなる。
採寸の結果
D型 A 104.5mm B 9.5mm バトロイド時の胴体 95mm
A型 A 96mm B 15mm バトロイド時の胴体 81mm
このようにハセガワの1/72キットでは、D型はバトロイド時には、単座よりも14mm胴体が長くなるということだ。
ちなみにハセガワのバトロイドのキットの胴の長さはは78mmだ。これは若干のディフォルメが入った結果だと思われる。
次にバンダイ(旧イマイ)の可変機を採寸してみた。
D型 A 103mm B 17mm バトロイド時の胴体 86mm
A型 A 100mm B 19mm バトロイド時の胴体 81mm
これは上のやり方で計算した数字で、実キットのバトロイドの胴体の寸法ではない。
実際のキットはディフォルメされて、バトロイド用の機首はファイター用よりも短い。
結果はハセガワ程の差はないが、D型の方が単座よりも胴が長くなることが実証された。