さて、今日は旧ザクについて考えてみる。



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これが旧ザクのアニメ作画用の設定だ。


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検証に使う1/100キットを比べてみる。キットは設定の雰囲気をよく捉えてはいるが、ガンダム同様に胴体がでかい。逆に腕はガンダムと違って大きすぎると思う。脚や頭はいいバランスだとは思う。

昔のキットのザクはMSVまで含めて、全て腕がでかいので、腕の小型化は必須作業だと思う。腕を小型化するだけでかなり印象が変わるだろう。


では次に関節を見てみよう。


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肘関節だが、設定画は赤丸で囲った部分を見て分かるように、箱の組み合わせであり、動くことが想定されていない。そのためキットでは一番違和感が出ないように内側に切り欠きを作って曲がるようにアレンジされている。

ただし、この方向だと横方向にしか腕が曲がらない。



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それを解決するために赤丸で囲った部分の分割線を上手く利用して腕を回転させることで縦方向での肘の曲げを再現している秀逸な設計だ。ガンダムは上腕に分割線が存在しないため、回転部を設けることが出来ず、縦方向にしか曲がらない。


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しかし、意地悪なことにこのようなイラストも存在する。絵を描くだけなら好きな方向に曲げてしまえる見本だ。アニメの作画も実はこういう動かし方が普通。

恐らく私が知る限り、関節のギミックが設定画に取り入れられたのはエルガイムが最初で、ガンダムもZガンダムから始まった。


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MGザクだとイラストのポーズは可能だ。これはエルガイムやZガンダム以降の内部フレームの設定を初代ガンダムのMSに逆輸入した結果の産物だ。(ちなみに写真のマシンガンを持つ手が左手なのは、右腕の関節が磨耗してしまいポーズを維持できないからだ)


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肘関節のアップ。通常の下腕側の回転軸に加えて上腕側に別の回転軸を作ったからだ。ただこの機構が再現されたのは、MGのVer.1だけで、それ以外のザクのキットでは再現されていない。そのため、他のバージョンのザクでは、このポーズは取れないということだ。


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膝関節も設定画の雰囲気を壊さないようにアレンジしている。腿と脛が違う色になる関係でザクⅡから一工夫された関節となっている。


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MGではむき出しのフレームといったアレンジとなっている。


で、これを設定画の動かない箱組みの形に作り変えて、そのうえで関節を仕込むわけだ。一応考えている方法だと、MGと同じレベルの可動は可能なので、イラストの再現も可能だ。

どちらかというと、膝関節の方が大変かな。


しかし、これができないとコンバットアーマーの関節が作れないのだ。元々ミニサイズのビギナーズコレクションに仕込む予定で考えていた関節のバージョンアップなので、1/100サイズなら、肘はかなり余裕だろう。