作業の前段階と各パーツの大きさの確認だ。

ガンダムの設定全長は18m、1/144の縮尺だと125mmだ。1/144ガンダムのキットはちゃんと125mmで作られているので背丈は正確だということだ。


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ガンダムの設定画の正面、横、背面と全て125mmになるよう調整して一列に並べた物を用意した。

前回も書いたが、設定画は作画用なので、立体製作の図面とはならない。正面や背面の絵はパースが掛かっているので尚更だ。また見て分かるとおり、線が繋がらなかったり、背面の絵が他よりも脛が長いといった矛盾もあるので、基準を決めてそこをベースに整合性を取っていくことになる。

で、この設定画だと基準となるのは横の絵だ。パースがかかってないので、これを基準に正面や背面とのバランスを取ってやればいい。

ちなみにキットもこの横からの絵を基準に設計したようで、各パーツを当てると、前後の厚みや部位ごとの長さなど、寸法は全部一致する。



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設定画とキットを合わせてみる。なんかキットはかっこ悪い。見た感じ胴体が横に広くデブチンに感じる。そして腕が細く貧弱な印象だ。

改修の方向性としては胴体の幅詰めと腕の幅増しということになるだろう。


今回は「引き算」の改造だ。

デブチンをスマートに換える方法は二つ。縦に伸ばす方法である「足し算」と横に縮める方法である「引き算」だ。バイファムの場合は延長工作で上下に伸ばしたが、この方法はキットによっては背丈が伸びるのでスケールが狂うというデメリットがある。125mmを越えたら1/144スケールでは無くなってしまうのだ。バイファムは1/144ではなくなってしまっている。

今回は1/144スケールを維持するために、必然的に幅を詰めて細くする方法になるということだ。


ちなみに旧キットの1/100ジムは180mmが1/100サイズなのだが、キットは170mmしかないので、10mm(1cm)分縦に伸ばす改造が可能だ。キットによってと書いたのはそういうことだ。

それとは逆に旧HGガンダムや旧1/144ステイメンは125mmよりも大きいので1/144スケールにするために、全体的な小型化が必要という厄介な問題となる。


話を戻すが、大体は写真のような構成となる。

ただし、上腕はプロトタイプのパーツに変更。下腕はガンダムのパーツをベースに大型化。

脚はガンダムのパーツが大きさもピッタリなのだが、ディテールや形状の問題から、写真通りプロトタイプのパーツを使う。ただプロトタイプの脚は脛が細いので幅増しして大きさを設定画と揃えることになる。


重視するのはイメージなので全体に影響がない瑣末な問題は気にしない。

例えばシールドはほぼ設定画と同じ寸法だが、キットは2mm位長い。だが2mm詰めても意味がないし、やるだけ無駄だ。そして周囲の白い縁だが、設定だと下側は幅が広いのだが、キットのように全周等間隔で周ってる方が綺麗なので、このままとする。


またディフォルメも必要だと思う。やはりメインは正面の絵だ。

例えばキットのビームサーベルは横の絵と同じ大きさで設計されている。だが正面の絵ではそれよりも遥かに大きく長い。そのためビームサーベルの柄は大型化が必要だ。


あとは各パーツごとに成型の都合で変わってしまった部分を細かに改修しながら、イメージを近づけていこうと思っている。