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今日、この本を読み終わりました。

涙なしでは読めません。


『特攻隊』は聞いた事ある方もいらっしゃると思います。



昭和20年、第二次世界大戦。

戦況が悪くなり敗戦の色が濃くなった日本では
爆弾を搭載した軍用機・高速艇・潜水艇で
敵である艦隊に突撃し自爆する戦法を取りました。

つまり突撃は軍用機などに乗っている隊員の死を意味します。



その部隊が特別攻撃隊、略して特攻隊です。


日本が負けるということは
日本国民全員が全滅させられてしまうかもしれない。

ここまで追い詰められた日本が考えだした
とてもとても悲しい戦法。


特攻隊員達は悩みながらも
日本の国のため、自分の家族や生まれた故郷を守るんだ!

こんな思いで命をかけて突撃していきました。



そして10代後半~20代前半の多くの若者の命が失われました。



特攻隊って、自分の命だけじゃなく
他人の命を奪う部隊でしたが

その部隊にいた方達は思いやり溢れる
心優しい青年が多かったそうです。


突撃する前夜は眠れず、涙で枕を濡らしながらも
突撃当日はあと数時間の命と知りつつ
笑顔で出撃していったそうです。


その笑顔の写真も残されています。



私は戦後の平和な時代に生まれたので
この苦しみの時代は本当に経験した方々しか
わからないと思います。


でも、家族や友人、日本を守りたいと
亡くなられた方達のその思いを
私の子供達にも伝えたいと思います。


子供への愛を伝える事も大事だけれど
日本にはこういう時代もあったという事。


伝えた中で何かを感じとってほしい。


人の痛みがわかる人になってほしい。

生きたくても生きられなかった方々のためにも
時間を大切に使える人になってほしい。

辛い事があっても毎日楽しく幸せな人生を送ってほしい。


そして、感謝出来る心を持ってほしい。


色んな思いを込めて、
この辛く暗い時代の事も子供がもう少し大きくなったら
伝えようと思います。



最後に、特攻隊員・大石清さんの遺書をお伝えしますね。


大石清伍長が大阪空襲で父を失い、その後立て続けに大病で母を失い
叔父の家にお世話になっている小学生の妹(静恵さん)へ向けて
かかれた手紙です。

※読みやすいように現代語で書きます。


『なつかしい静(しぃ)ちゃん!
おわかれの時がきました。
兄ちゃんはいよいよ出げきします。
この手紙がとどくころは、沖なわの海に散っています。
思いがけない父、母の死で、幼ない静ちゃんを
一人のこしていくのは、とてもかなしいのですが
ゆるして下さい。

兄ちゃんのかたみとして
静ちゃんの名であずけているゆうびん通帳とハンコ、
これは静ちゃんが女学校に上るときに
つかって下さい。
時計と軍刀も送ります。
これも木下のおじさんにたのんで、
売ってお金にかえなさい。
兄ちゃんのかたみなどより、
これからの静ちゃんの人生のほうが大じなのです。

もうプロペラがまわっています。
さぁ、出げきです。
では兄ちゃんは征きます。
泣くなよ静ちゃん。がんばれ!』