転生したら読書家になった件⑲半七捕物張 の感想 | バイクとCAFEと

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「半七捕物帳(初手柄編)」を読みました




これは何てジャンルなんだろう?

時代小説?
時代探偵小説ですかね🤔かわってる

ブロガーさんにおすすめされて、読んでみました


江戸時代に岡っ引きをしていた半七という老人から、明治時代の私が昔話をきく、みたいな風に展開される話なんです。


ギリわからないような言葉が出てきたり、文化背景に戸惑う部分もありますが、おもしろかったです😄






こっから細かく書きます

見たくない方はスルーしてください👍️










この話の良いとおもった所は
・江戸の文化を知る事ができる
・探偵物の爽快感と時代劇の痛快感を味わえる
・独特な表現を使っている
・義理人情、なんかの日本の古い価値観を扱っている

ところですかねー


この本は短編になっていて
六つの、半七が活躍する話が入っていました
(もっといっぱいあるみたい)




最初は「お文の魂」という話だったんですが

これだけは、半七老人からきく話ではなくて、「私」が叔父さんから怪談話をきくという体ですすむんですけど、最初おじさんのことをKと言っていて驚きました。

時代小説なのにK?って
でも私が生きているのは既に明治時代なんですよね。それでK
このスタンスのお陰か時代小説にしては読みやすかったです。わからないけど、なんとなく分かる言葉が使われていたりして

まあ言うてもわからない言葉もありましたけど(^-^;
調べたり、章末にいくつか載ってるのでなんとか分かりました。

例としては
与力、同心、岡っ引、手先
御用聞き、小者
木綿店、通い番頭、白木横町(これは結局よく分からんかった)
雪釣りの松、忍び返しの竹、上り框、大御難

山女衒、因業屋、横六畳、八百屋お七、おででこ芝居、矢場女、中間、十万坪

とかとか





「お文の魂」をかいつまんで話すと
松村という旗本の家に、妹が幼い子供を連れて帰ってきたんだそう。
彼女はもう夫の家には帰りたくないという。

訳を聞くと、夜中にビショビショに濡れた女が現れて怖くて仕方ないんだとか😱見るのは自分だけじゃなく、娘もその度「お文がきた!お文がきた!」と叫ぶんだとか。

そんな話、信じられないけど、嫌がる妹とその娘を連れて行って眠らしてみると、松村には見えないけど、「お文がきた!」と娘が叫んだそう((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

相談されたKが、どうしたもんかと悩んでいたら、知り合いの岡っ引き「半七」に出会って、解決に導いてくれるみたいな話でした。


これは怪談なのか
本当に幽霊はでるのかとKが悩んでいると
半七が何か閃くんです、で言う

「あの御屋敷では草双紙のようなものをご覧になりますか」
「あの御屋敷のお寺は?」
「奥様はお美しいんですか」

それで半七はにっこり笑う。
コナンでいう、犯人はあの人だ!の瞬間ですかね~

そのあと謎を解いて、よからぬ事を企んでいた奴を懲らしめて解決に導くんですが
爽快感がありました😆


ただ
このよからぬ事
「半七も余り詳しい注釈を加えるのを憚っているらしかった」とあって、下品な事をはっきり言わないんですねーこの辺がこの時代の奥ゆかしさみたいなもんかなーと、興味深かったです



この
幽霊が出てきて
その謎をといてくというのが、少しかわってるなーと思いましたが、
他に弘化2年の青山火事という本当に起きた大火災を舞台にした話もかわってました。
火災で逃げ惑う江戸の人達の中に熊が現れて、それが殺人事件にまでなるんです
なんで江戸の町に熊!?

他にも、
冬でもお湯で金魚を飼える、から殺人事件になるって話や
途中までめちゃ怖い怪談話、から殺人事件って話とか
なんか小道具が江戸っぽくないというか、かわってるというか興味深いものばかりでしたねー



あと好きだったのは
あまり見たことのない日本らしい表現

「暮春の空は碧い玉を磨いたように晴れかがやいていた。火の見やぐらの上には鳶が眠ったように止まっていた。」

おだやかな春の景色が浮かんできました😆


「清次郎は頼りなげに云った。彼のそそけた鬢の毛は師走の寒い風にさびしくおののいていた」
頼りなげな感じが出てました😅


他に

怪しいと踏んでる男にかまをかけた時の反応
「火鉢に炭をついでいた金次はたちまち顔色を変えて黙ってしまった。彼の手に持っている火箸は、かちかちと鳴るほどにふるえた」
ビビってる様が伝わってきましたチュー


あと
怖い話の途中で
「文字春はぞっとした。月のない、霜ぐもりとでも云いそうな空で、池の枯れ葦のなかでは雁の鳴く声が寒そうにきこえた」
怖さと寒さが伝わってきました。このあとこの池で人が死ぬんですよ😱



日本らしいといえば、価値観も少し古くて、古きよき価値観?が書いてあるのも良かったです

「一番こいつの鼻をあかして俺の親分に手柄をさしてやりたいと、半七の胸には強い競争の念が火のように燃え上がった」
こういうのは最近では流行らないと笑われるかもですが、すきです😁


「どんな禍いが降りかかって来ようとも、自分だけは前世の約束と諦めよう。しかし可愛い娘にまでまきぞえの禍いを着せるのは恐ろしかった」
前世の約束とか、この時代っぽいですが、母の愛みたいなものは現在よりも感じます


こういう古い時代の良さをかんじましたけど、ちょっとなんかなーと思ったところも正直。

それは
半七が容疑者、まあ下手人を追い詰めたときなんですけど、相手が「恐れいりました」ってなって、ははぁーってなるところ
これは時代劇っぽいといえばそうだし、好きな人は好きかもだけど、ちょっとあっけないなーとおもいました



それと
やたらと女性の色が原因で事件が起きてる😅
まあ実際色恋が原因の事件が多いんでしょうけど、ちょっと気になりました。差別的というか、時代的に仕方ないのかな🤔




でも
全体的には
とてもおもしろかったです

なにせかわってる

時代的な描き方は多分正確なんだけど、
江戸時代に火事場に熊が出てきて、お湯で金魚がかえると騙されて、女がエロく縛られて、怪談かと思ったら手の込んだ殺人事件
UFOが屋根の上に死体を置いた
みたいな😁なんだそりゃ

半七老人が、私を喜ばせるために楽しく話しているからこんなかわった事になったのかも



ちょっと僕の語彙力では
理解できない部分も多かったんだと思いますが、僕も楽しめました。





以上

長々
読んでいただいて
ありがとうございました!





ではでは~