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桃土器

土やき作品と俳句、日々メモ

妹が石垣島に移住して、何年になるだろう。



シュノーケルの仕事はなかなか軌道にのっているようだ。

家族連れ、カップル、友達どうし。

比較的こじんまりとしたお客さん達を乗せて、

妹の船は石垣の海へ繰り出す。



4、5年前までは同じ家で毎晩一緒にご飯を食べて、テレビを見たりしていたんだなぁ。

それが今はこんなにも離れて、まったく別々の生活を送っている。



浴びている太陽も、吸っている空気も、とりまく環境も、なにもかも違う。

なんだか不思議だ。



今、妹が黒い顔に白い歯を見せて、ニカッと笑っている写真を見ると

なんだかジーンとしてしまう。



昔、私は自分のことばかり夢中になっていて、

妹が日々どんなことを思って過ごしているのか、全然わかっていなかった。

すぐ近くにいたのに、その実、とても離れていたように思う。



自立型で、好きなことに対してまっすぐで、自分から積極的にがんばる子だった。

私は依存型で飽きっぽくて、与えられたことを淡々とこなすことしかできなかった。



タイプこそ違えど、音楽なんかは気が合って、よく一緒にライブに行った。

好きな人の話もよくした。



彼女が家からいなくなって、なんだかぽっかり穴があいてしまったようで

さみしかったのを覚えている。

ニブイ私はそのときになって、だいぶ妹に甘えていたことを自覚した。



それから1年ほどして、私も独り暮らしを始めた。

ごはんのこととか、話す人がいないこととか、

家族の大切さを遅ればせながら想った。



でも、ひとりになって、周りの景色が色を帯びて立ちあがってきたように思う。

ほんとうの空腹も、ひとりになって体験した。



妹は私よりも先を、生きていたんだなぁ。



来週、妹に会いにいきます。

たくましい妹の漕ぎ出す船で、碧い碧い石垣の海へ繰り出すのが

今から楽しみでしかたない。



台風よ、来るな~!



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