石垣の旅(海へ) | 桃土器

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土やき作品と俳句、日々メモ

26日、飛行機が石垣空港に降り立った瞬間、窓にサーッと打ち付けた雨。



「26日、27日は晴れだったはずなのになぁ・・・」

しょっぱなからトーンダウンしてしまったわたしたち。



碧い空はすでに姿かくして灰色の雲に覆われ、

南の島を思わせる木々は、横向きの風にはためいていた。



空港にはすでに台風の振替便の案内が出ている。

振替便の看板の前で、同じく観光に来た人達が不安そうな顔をしている。

これからどうなってしまうのか・・・ウキウキ気分の旅なはずなのに、

なんだか緊張感で背筋がピンとしてしまう。



予約したホテルは、石垣島チューリップホテル。

空港に迎えに来てくれたホテルの人のアロハシャツの黄色が

灰色の空の下、なんだかくすんでいる。

南の島で着る衣服は、やはり碧い空とカラッと突き抜ける日差しによく映えるようにできてるんだなぁ・・・

なんてことを思いながら、チューリップの絵柄の描かれたバンに乗りこむ。



「降り立つとき、だいぶ揺れたでしょ」

「そうですね~だいぶ揺れましたハハハ」

ホテルの人と雑談しながらも、外の景色がチラチラと気になってしまう。



「ぜったい、海には、入りたい・・・もってくれ・・・天気よ!」



ホテルに到着してすぐに、妹にTEL。

「じゃあ、いまから迎えにいくから水着に着替えてね」

 妹の言葉に、あわただしく新調した水着をスーツケースから取り出して、着替える。



Mayuちゃんと石垣旅行のため、池袋のムラサキスポーツで3時間悩んで奮発した水着だ。

なぜなのか分からないけれど、心臓がドキドキして、呼吸が落ち着かない。

水着のタグを切ってくるのを忘れたことに気づいて、ロビーにはさみを借りに行った。


 




ホテルのロビーに下りると、すでに妹が来ていて、ロビーのベンチに座って私たちを待っていた。

短パンにTシャツで伸びた髪。約1年ぶりの再会。

妹の顔を見ると、緊張してこわばっていた気持ちが、少しほぐれた。

入口からハシさんも入ってきた。



 


ふたりに東京で買ったお土産を渡して、早速車に乗り込んだ。



 


4人になって気持ちもようやく落ち着いて、やっとこさ、

車の窓から石垣の町をまともに眺めることができた。



やっているのかやっていないのかわからないような店構えのお店が点在している。


 



つねに行動に意味づけを求められるあくせくした都会から来た私の目には、

いい意味で「抜け」ているように映るけど、ずっとこの島にくらしているとどう感じるのだろう。

前の座席に座る妹の顔を、なんとなく見つめてしまった。



 


車道を挟む建物の数がだんだんと少なくなってきて、

私たちの車はいつのまにか島の山と緑にとりかこまれていた。



フロントガラスに細かな雨が打ちつけてきた。

けれど、灰色の雲の隙間から、ときおり青空が顔を見せる。



 


海はもうすぐ。