私がナカラを留守にしているひと月の間に、とうとう中華料理屋が開店していた。

待望の中華料理屋である。
ナカラで生活して
2年、ようやく世界の中華料理がここでも
食べられるようになったかと思うと喜びもひとしおである。

ここに来た当初は冷蔵ケースのある肉屋やスーパーなぞ存在せず、
日本食材はおろか賞味期限内の中華食材ですら入手が難しかったのである。

そんな土地に
2年後には冷蔵ケースにずらりと並ぶ各種肉が買え、
埃の被っていない賞味期限内の様々な食料品が手に入るようになったのである。
レストランやカフェの数も片手から、両手で数えられるほどに増えた。
これだけでも急速な発展をしていることが見てとれる。

さて待望の中華料理屋だが、店名を「中国福天酒店」といい、
なんとも縁起の良さそうな名前である。


ちなみに漢字の下の英語表記は明らかに誤字である。

店主のご夫婦は、にこやかでよく喋る、気のよさそうなオヤジとオバチャンである。
彼らは一言もポルトガル語を話さない。たぶん、話せない。
そして私たちは中国語がほぼ話せない。よって、彼らとの意思疎通は
ジェスチャーとカタコトの中国語で行わなければならない。


店内の様子
これから徐々に作り上げていくんだろうなという感じ


料理を注文するぐらいはそれで事足りるのだけれど、
それ以上の会話をしようとするとやはり限界がくる。
そこで我々は「筆談」という手段に出る。
これは思ったよりも意思の疎通がはかれる。

 
メニューの一部

オヤジの作り出す中華料理はまさに中華料理であり、とても美味しかった。
あまりに感激し過ぎて写真は取り忘れた。

我々は帰りの道中「もう中国に足を向けては寝られない」と思った。


店の前に貼りだされた単純明快な料理の説明写真