所用にて、町一番の三ツ星ホテルの予約を取りにホテルの受付までひとっ走った。
用件はすでに入れていた予約の確認と追加での新規予約である。
受付にいた若いスタッフに聞くと、何も分からないと言う。
なぜなら自分は普段ドアマンとしてドアのところに立っているのが
仕事であって、今日は受付スタッフが急病で休んだので
その代わりとして、受付に座らされているのだと言う。
そこで昼休憩に入っていた別の(予約状況の確認ができる)
スタッフを呼んでもらった。
まずは、すでに入れていた予約の確認。
確認は手際よく行われ、間違いなく予約されているよう。
さすが町一番の三ツ星ホテル。
予約管理にコンピュータシステムを導入しているので、確認がスムースである。
次に、それと同日程での新規予約。
これについてはもうシングルの空きがないのでツインになるが、
シングルと同料金でいいと言う。
さすが町一番の三ツ星ホテル。
状況に応じて臨機応変に対応してくれるフレキシブルさがある。
ところで、予約確認書は発行可能か聞いたところ、もちろん出せますと言う。
今ここで前回の分も発行可能であるし、メールで
予約を入れた際にもデータでそれを送信してくれるという。
さすが町一番の三ツ星ホテル。
顧客の要求に即座に応じるその姿勢と満足させるオプションまで提示してくれる。
当然、今ここで前回の分も予約確認書を発行してくれるようお願いした。
彼はコンピュータを確認しながら、新規予約も入力してから、
予約確認書の発行に取りかかり、プリンターも問題なく動いている。
さすが町一番の三ツ星ホテル。
「今はシステムがダウンしているので今は発行できません」や
「インクが切れているので今は印刷できません」などとは決してほざかない。
ところが、ここからモザンビークという国の地方都市である
ナカラのレベルを思い知らされることとなった。
彼が然もありなんと自信たっぷりに私に手渡した予約確認書、
もちろん隅々まで確認を怠ってはいけない。
なぜならここはモザンビークという国だからである。
・・・やはり・・・日付が丸々1か月ずれている・・・。
その後も、やれ電話番号が違うだの、やれ名前のスペルが
間違ってるだのと彼が出す予約確認書に私が赤を入れ、
また彼がその修正にかかるというやり取りを5往復ほど繰り返し、
やっと完璧なものを手に入れることができたのである。
さすが町一番の三ツ星ホテル。
何度やり直しをさせられても嫌な顔ひとつせずに、応えようと努力する。
しかし、ホテルの予約を確認するだけなのに小一時間かかるというのは、
私のような暇人にとっては痛くもかゆくもないけれども、
一秒も無駄にはしたくないビジネスマンにとってはいかがなものか。
受付の彼:「それにしてもセニョーラはポルトガル語が上手ですね、もうモザンビークは長いんですか?」
わたし:「いんや、1年半だけど」
受付の彼:「えぇッ1年半しかいないのに、もうそんなに喋れるんですか!?すごいですね!」
さすが町一番の三ツ星ホテル。
たとえ失敗をしても顧客を逃がさないホスピタリティの精神がある。
その数日後、新聞で面白い記事を見つけた。
経済特区を有するここナカラ郡ならびに隣町のナカラ・ア・
ヴェーリャ郡では、現在いくつもの投資事業が実施されており、
国外(主に先進国)からたくさんの人々が入ってきている。
そこで著しい成長を遂げているホテルおよび観光産業部門に
要求されることの一つは、卓越した質の高いサービスの提供であるという。
そしてこの度、様々な資機材を取り入れた形での能力強化のため、
業務上のパフォーマンス向上を目的とした研修を、
国立雇用促進職業訓練校のナカラ事務所とナンプラ州観光局の
連携により、現在同部門に就業する30名を対象に実施したらしい。
その記事にはまた、現在では同分野における長期の経験を
有する労働者がいても、何かしらの理論的な裏付けなしで
業務を実施している場合があることも書かれていた。
さらに、これまでに一度も同部門に触れたことのない人々が
研修に参加することで認定証を得るなどして、
これらのキャリアに入る希少な機会を得ることにもなると
訓練院の代表は述べている。
研修では、顧客に対する柔軟な対応技術や礼儀作法を
洗練させることも行われ、顧客からの要求にどのように
迅速かつ適切に対応するかということも含まれた。
今後もぜひ継続して研修を実施してほしいものである。


