主に頭痛や生理痛緩和のための痛み止めとして、
日本でも服用していたロキソニン、バファリンを
持ってきていたのだけれど、自分で服用したり、
大家さんの家族に「ちょっと頭が痛いから
鎮痛剤をくれませんか」とたまに言われるので、
分けていたらついにバファリンが底をついてしまった。
バファリンの主成分はアスピリン(アセチルサリチル酸)だが、
アスピリンやイブプロフェン(どちらも非ステロイド性抗炎症薬)は
出血傾向を助長する働きがあるため、マラリアを患っている時に
服用すると症状が悪化してしまう場合があるので、
日常的にマラリアにかかりまくる人が多いこちらでは
パラセタモール(アセトアミノフェン)が好まれる。
これは薬局で簡単に手に入れることができ、
価格も1箱30錠で約60MT(約180円)と比較的安価である。
ドイツやスイスなどの会社が出しているものが数種類ある。
アセトアミノフェンはアスピリンやイブプロフェンと異なり、
胃を刺激せず、興奮や眠気もなく、血液凝固や動脈管収縮の
影響もない世界的にも安全な薬物とされている。
ちなみに日本ではノーシンの主成分がアセトアミノフェンである。
バファリンを切らしてからというもの、上町と下町に
1軒ずつある薬屋の前を通る度に店に入ろうかと思うだけれど、
営業時間のはずなのに閉まっていたり、常に店の外にまで
人が溢れかえったりしているものだから、そこに入っていって、
並ぶのにまた体力を使うし、しかも万が一そこで病気をもらっても
嫌だし今日はやめておこうと諦めていたのだけれど、
今朝は開店と同時に店の前を通りかかることができたので、
誰もいない店内で薬剤師の説明を聞きながら、
ゆっくりと薬を選ぶことができた。
この「営業時間のはずなのに閉まっている」と
「いつ行っても混雑している」は、薬局経営において
ナカラが抱えている問題の一つでもある。
つい先日、新聞にもそれに関する記事が出ていた。
記事によると、人口24万人弱を抱えるこのナカラ郡は
経済特区でもあり、世界中から注目と投資を集めている
地でありながら、現時点では民間の経営する薬局が
3つのみ(しかも週末は閉店)で、政府に対して
改善の要求をするに至っているという。
これらの薬局は、朝8時半に開店し10時にいったん閉店、
さらに12時から14時までは昼休みを取り、17時には閉店となる。
薬剤師や薬局の都合で営業時間はあまり守られておらず、
この事態は保健当局の関心の低さゆえに引き起こされているとある。
ナカラ郡保健業務担当ディレクターによると、
規定には薬局は1日おきに22時まで営業することとなっているという。
もちろん現時点で22時まで開いている薬局は皆無であり、遵守されていない。
また、町にある国立ナカラ地域病院(ここもいつも患者が
溢れかえっていて待合場所は非常に不衛生)では、
薬剤が常に不足しており、医師から処方箋が書かれても
病院併設の薬局には薬の在庫がなく、民間の薬局に行くよう指示される。
とはいえナカラも田舎町であるから、約190km
(東京から那須塩原ぐらい)離れた州都ナンプラまで行かないと
手に入らない薬も少なくないのである。
また、このナカラ地域病院は国立なので、
ここでもらう薬は無料なのであるが、
民間の薬局に処方箋を持っていくと、薬代がかかる。
ゆえに薬代を調達できない人たちは購入できず、結果症状は
改善せず、また病院にかかるといった悪循環が続いている。
私の周りでも、ナンプラまで薬を買いに行くので
現金を貸してくださいと言われることも稀ではなくあるし、
ナンプラまで病院にかかりに行く人も少なくはない。
仕事もなく、お金もない人たちは適切な治療も受けることや
薬を買うことも叶わず、周りの助けもないとなると
必然的に病状は悪化し、本来は初期で治療が施されれば
なんてことない病気でも、死ぬことになる。
