市場に買い物に行った際に、市場にある量り売りの
米類・粉類(小麦粉やトウモロコシ粉、塩など)が
あるところを通りながら、ふとそこにある米が目に入った。

わたし:「ん?このお米、丸っこくて日本米みたい」

旦那さん:「これ、日本米だよ!!」

わたし:「え!?なんで分かるの?」

旦那さん:「だって袋に日本からの援助でって書いてあるよ」

お米が入っているビニール紐を編んだような米袋に目をやると、
確かに日本の国旗とともに日本のお米ということが書いてある。

旦那さん:「これ、日本米だよね?」

米屋のお姉さん:「そうよ」

旦那さん:「ナカラで仕入れてるの?」

お姉さん:「そうよ、
recheioで売ってるわよ」

二人:「なにいぃぃぃー!!!」

recheio
とは下町にある、いつも買い物に行く倉庫の卸売の店である。
店内の端っこで米を大袋で売ってあったのはなんとなく知っていたが、
自家用車もなかったので、いつも家の近くでモザンビーク国産の
少し細長くパラパラとしたお米を小袋で買っていた私たちは、
その
recheioの米コーナーは素通りだった。
(というか、以前一度見たときには日本米は売ってなかった)

お米は他にもパキスタンやインドのパスタのように細長いお米
(おそらくよりパラパラしているだろう)は売ってあるのだけれど、
日本米のあのもっちりとした食感に慣れきってしまっている私たちは、
モザンビークの少し細長いお米を日々いかにふっくら炊くかに力を入れていた。

中華食材すら手に入らないこの町で日本米を発見したことは、
まさに驚き、桃の木、山椒の木な出来事だった。

さてそこで、徒歩で買い物に来ていた私たちには合計で手が
4本しかなく、すでにある程度の買い物を済ませていたので、
持てる限界が限られていたのだけれど、興奮し過ぎた旦那さんが
小声で「袋ごと(
15kgほど)買おうか…」と呟いた。
日本米を見つめる目が明らかに輝きに満ちていた。

わたし:「ええぇっ、市場の量り売り店で袋ごと買い占めたら
     顰蹙じゃない?そもそも持てないよ」

旦那さん:「俺持つよ」

わたし:「いや、ええっ!?また買いに来ればいいよ」
と旦那さんを説得し、私たちはその日本米
5kg150MT(約450円)で購入した。

旦那さんはたいそう嬉しそうに米
5kgを担いで帰った。
(その他の野菜類は私が持つことになったが…
しかも帰る途中で米を入れたビニール袋が破けて、
道に米をポロポロとこぼしながら帰った)

そしてさっそく鍋で炊いてみた。
鍋の蓋を開けた瞬間、もふぁ~っとした湯気から顔を出す
つやつやした日本米の皆さま!ようこそ!!

もっちりしていて久しぶりの日本米の食感。
二人で白米をンメェ、ンメェと食べ始めたが、なんか臭い。
んーなんか鼻に抜ける臭さがある。

このお米、実は日本の備蓄米で、国連を通じて
モザンビークに食糧援助として送られたお米である。
備蓄米だからか、輸送や保管をする中での管理でか、
どうも米袋のビニールの臭いが米に移ってしまっていたのだ。
少しビニール臭が漂うが、まぁこれも慣れるだろうということで、
これからある限りは日本米を食べて過ごすことになりました。

思いがけない出会いに感謝、感謝。