お断り | 涼

涼への手紙

やはり

来週逢えないかもと

学生をしながらお教室を運営しているから

涼は忙しい

たぶんそうなるだろうと思っていた。

本当の恋人なら逢ってくれるの?

本当の恋人なら涼の言い分を聞いてあげるの?

わたしは本当の恋人ではない。

うつつの、いっときだけの恋人。

だけど涼のためなら逢えないことも我慢すべきでしょう。

自分のわがままを通す立場ではないから。



涼にとってわたしは都合のよいひと.

資本主義の悪魔に魂を売ってしまった涼。

そんな涼がかわいそう。どうして魂を売ってしまったのだろうか?と

でもそのおかげでわたしと出会えた。

涼はその私に出会えたことを運命と言ってくれた。

偽りの出会いなのに、偽りの恋人なのに

わたしは、わたしはそのたびに期待をしてしまう。

本当の恋人になれるのではないかと。。。。。



涼は言った。

これ以上私との関係が深くなるのが怖いと

ほんとうはそれを望んでいるのかな?

でもこの恋はわたしにとって倫理に反する恋。

だから涼は怖がっているのだろう。

でもわたしは待ち続ける。